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ジンジャーシロップ、ありがとうの気持ちをこめて

小豆島日記
vol.087

posted:2014.12.29   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

気持ちを伝えるために、何かをつくって贈りたい。

2014年も残すところわずか。
私たちにとって怒涛の1年が終わろうとしています(毎年言ってる、笑)。

今年の2月、移住して1年半が経った頃にオープンしたカフェ。
まずは継続しようとやってきて、もうすぐ1年になろうとしています。

そして私たちの暮らしの中心である農業。
昨年1年間の農業研修で得た知識・技術・繋がりをいかして、
少しずつ収穫できる野菜の種類も増え、常時6〜8品種の野菜を
旬野菜セットとして販売できるようになりました。

そのほかにも活動の幅が広がり、ほんとにたくさんの人たちに出会い、
共に動き、お世話になった1年。
とにかく「ありがとうございます」。それにつきます。

そんな気持ちを私たちなりの方法で伝えたい。
何かを買って贈るんじゃなくて、何かをつくって贈りたい。
というわけで、今年もジンジャーシロップづくり。

今年収穫した生姜。土の中からみごとな生姜が出てくると嬉しい限り。

収穫した生姜のうち、小さいサイズのものをジンジャーシロップに。

生姜をカットしてからミキサーにかけます。

生姜、水、砂糖で煮出します。

シナモン、カルダモン、ブラックペッパーなどのスパイスもあわせます。

完成したジンジャーシロップを瓶詰め。

瓶詰め完了。

ジンジャーシロップ自体は、生姜の収穫が始まる10月頃からつくっていて、
カフェのメニューにも自家製ジンジャーエールやホットジンジャーがあります。
それを贈れるかたちにする。要は、つくったジンジャーシロップを
小さな瓶に入れて、飲み方などの説明書を添える。
書いてみると簡単そうですが、瓶はどうするのかから始まり、
説明や飲み方をテキスト化したり、ラベルのデザインを考えたり、
送るための梱包材を用意したり、やることは意外と多い。

瓶に貼るラベルを作成。

瓶に貼り付け。地道な作業だけどできあがっていくのが楽しい。

梱包作業。

あー、12月が終わってしまうと焦りつつ、なんとか今年も完成しました。

私たちがつくっているジンジャーシロップは、
「シトラスジンジャーシロップ」という名前にしていて、
その名の通り、柑橘がたっぷり入っています。
小豆島は柑橘の栽培が盛んで、私たち自身も
レモンやダイダイなどの栽培をしているし、近所にも柑橘畑がたくさんあります。
種類も豊富、酸味の強いものから甘みの強いもの。
そして時期も幅広く、真夏を除けば何かしらの柑橘が手に入ります。

庭のレモンの木。その奥にはお隣さんのみかん畑。あちこちで柑橘が実っています。

今回つくったジンジャーシロップに使ったのは、
まだ酸味が強くてそのままでは食べられない夏みかん。
レモンを使ったときよりも、甘い夏みかんの香りがほんのりしていい感じ。
これからもっといろいろな柑橘とあわせてつくってみようと思っています。

ありがとうの気持ちを込めて、寒い冬に贈るジンジャーシロップ。
また来年もたくさんの人に届けられればと思います。

information


map

HOMEMAKERS

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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