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島ぐらし体験、小豆島でのリアルな暮らしを知る

小豆島日記
vol.082

posted:2014.11.24   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

交流しながら小豆島を知ってもらう。

小豆島では、移住を考えている方を対象に「島ぐらし体験」ツアーを実施しています。
今年も10月と11月に開催されました。

島ぐらし体験ツアーは、1泊2日のおためし移住体験ツアー。
ハローワークでの就労相談や、空き家物件見学、すでに移住した人との交流会など、
普通の観光ツアーとはまったく異なる内容。
実際に小豆島でどんな暮らし方ができるか。
どんな働き方ができて、どんな家に住めるのか、
そのほか子育てや地域の人との関わり方など、
そういう移住のリアルな部分を知ることができるとても貴重なツアーです。

今年のツアー2日目は、HOMEMAKERSカフェでお茶を飲みながら、
移住者との交流会。
こんなふうにカフェを使ってもらえるのは、私たちにとってすごく嬉しいこと。
少しでもいい時間にしてもらいたいなと思いセッティングしました。

11月はオリーブ収穫シーズン。小豆島らしい風景のひとつ。

移住者との交流会をオリーブ畑で。

オリーブ畑にテントを張って、温かいコーヒーと焼き菓子を用意。

11月のツアーは、友人であるイズライフさんのオリーブ収穫祭と同じ日。
それならば、会場をカフェじゃなくてオリーブ畑にしようということで、出張カフェ。

朝いちばんでオリーブ畑に行き、さっそく準備。
きれいに手入れされたオリーブの木々の間にテーブルをセッティング。
そして、温かいコーヒーと焼き菓子を用意。

参加者の方々が到着し、さっそく交流会スタート。
この日は天気もとてもよく暖かくて、最高のオリーブ畑日和。
小豆島らしい風景の中で、小豆島町、土庄(とのしょう)町の移住担当の方と
移住者、移住に興味がある方々がここでの暮らしのことを思い思いに話されていました。

家族で島ぐらし体験に参加された方。お子さんと一緒にオリーブ収穫。

イズライフさんのオリーブ畑はほんとにきれいです。

移住者であり地域おこし協力隊の向井くん。というより農家のせがれの雰囲気(笑)。移住に関するいろいろな話をしてくれます。

役場の方の話によると、去年1年で小豆島には200人近くのIターンがあったそうです。
ここでのIターンというのは、小豆島出身でない人が
都会から小豆島へ引っ越してくること(転勤は除く)。
人口約3万人の島にそれだけの人が、転勤でなく、
自分たちで選択して引っ越してくるのはすごいことだなと思います。
それでも小豆島の人口は毎年約500人ずつ減少しています。

小豆島へ視察に来られた広島県・世羅町の皆様に、小豆島、土庄町の移住担当者の方からいろいろな取り組みについての話(島ぐらし体験とは別イベントです)。

小豆島にあるふたつの自治体、小豆島町、土庄町では、
平成19年度から小豆島移住交流推進協議会を運営し、
香川県とも連携して移住者の受け入れを促進しているそうです。
この島ぐらし体験ツアーのほかにも、移住希望者に賃貸・売買できる
空き家の情報を提供する「空き家バンク制度」や
比較的低予算で長期滞在できる「島ぐらし体験の家」などの施策を行っています。

小豆島で暮らす。
そのリアルな部分を事前に知ることで、
不安が取り除かれ移住につながればすごくいいし、
もしかしたらその人には島での暮らしは合わずに、
移住しないという結果になってもいいんだと思う。
そのきっかけとして、今回みたいなツアーは
今後も継続して行われるといいなと思います。

information


map

HOMEMAKERS

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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