連載
posted:2014.10.27 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer's profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
10月31日、2年前のこの日に私たちは小豆島に引っ越してきました。
もう2年、というよりまだ2年ですが、この2年はほんとに濃密で、
日々いろんなことが起こり、引っ越してきたのがもうずっと昔のことのようです。
朝晩が寒くなり始めるこの季節、小豆島ではオリーブの収穫が始まります。
オリーブは春に花が咲き、秋に大きくなった実を収穫します。
まさにこの季節に私たちは小豆島で暮らし始めました。
当時は片づけに追われる日々でしたが、引っ越して2週間後、
小豆島に来る前から繋がりのあったオリーブ農家の友人(イズライフの堤祐也さん)に
オリーブ収穫祭(という名の本格的な収穫作業、笑)来ない? と誘われ、
それは楽しそうだと参加させていただきました。
もう引っ越してきた当時のことはだいぶ忘れてしまいましたが、
このオリーブ収穫体験のことはとてもよく覚えています。
3日間くらいがっつり参加。
たしか初日は雨でレインコートを着て収穫した気が。
後半2日は暖かくいい天気で、オリーブ畑で過ごす時間は最高に気持ちよく、
時おり休憩しながら家族で収穫を楽しみました。
その3日間は、オリーブに関する本も読んだり、
実体験と本からいろんなことを学びました。
そもそも、オリーブオイルが実をしぼってできるものだと知らなかったし、
品種もルッカやミッションなど何種類もあるということを初めて知りました。
その読んだ本の中に、たまたまオリーブオイルのつくり方の記事。
これは、つくってみるしかない、きっといましかつくれない。
と思いたち、オリーブの実を少しだけ分けてもらって、人生初のオリーブオイルづくり。
家に持ち帰ってすぐにオリーブオイルづくり開始。
オリーブを洗う、選別する。
ビニール袋に入れてモミモミ。
つぶしたオリーブの実をキッチンペーパーとペットボトルを使ってろ過。
一滴一滴落ちるのをひたすら待つ。
そして落ちたオイルをスポイトで吸い取る。
台所中いたるところが油まみれ。
丸2日くらいかけて、なんとか1本半のオイルが完成しました。
私たちの小豆島暮らしは、まさにこのオリーブ収穫と
オリーブオイルづくりから始まりました。
あれから2年。
ぽん酢、ジンジャーシロップ、栗の渋皮煮、イチゴジャム、梅干し……などなど、
とにかく自分たちの手でつくれるものはいろいろ挑戦しています。
これからも私たちの暮らしのベースは、この“つくる”ということ。
まだまだ挑戦したいことだらけです。
information
HOMEMAKERS
住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/
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