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島中のお父ちゃんがかっこいい日、
小豆島の秋まつり

小豆島日記
vol.077

posted:2014.10.20   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

男の人が1年でいちばん、かっこよく見える日。

またこの季節がやって来ました。
1年に1度、島の男衆たちがとてもとてもかっこよく見える日。
小豆島の秋まつりです。

小豆島の秋まつりは、豊作を感謝する秋のお祭り。
小豆島にある6つの八幡神社で行われます。
今年は10月11日の葺田八幡神社から始まり、
13日の伊喜末八幡神社のお祭りは残念ながら台風で中止。
続いて、土庄八幡、内海八幡、富丘八幡、池田亀山八幡さんと
約1週間かけて開催されました。

お祭り前日は、宵まつり。
太鼓台を押して地元地区をまわります。
もうすぐ来るかねーと、近所のおばちゃんたちと一緒に家の前で太鼓台を待ちました。

宵まつりの日。肥土山離宮八幡神社を出発し、太鼓台を押して地区内を歩きます。

家々のあいだの狭い道を太鼓台があがってきてくれます。

10月に入ってからこの日のために太鼓の練習をしてきた地元の中学生の子たち。

私たちが暮らす肥土山地区は、富丘八幡神社に奉納します。
同じく富岡八幡さんに奉納する渕崎地区では、
お祭り前夜に「ぼんぼり祭り」が行われます。
太鼓台に提灯をつけて、暮れゆくまちの中を歩きます。
翌日の祭り本番に向けて、テンションがグッと上がります。

海と夕焼けをバックにぼんぼり祭りのスタートを待つ男衆。

明かりが灯った提灯。

暮れゆくまちの中を提灯をつけた太鼓台が通ります。

そして、お祭り当日。
今年は最高の天気。
晴れ渡る空の下、朝一番でたくちゃん(夫)は足袋を履き、法被を着て出発。
「お父ちゃん、いってらっしゃーい。」
さてさて私たちも準備をして、いざお祭りへ出発です。

祭り当日、足袋を履いて法被を着ていざ出発。

富丘八幡神社に到着すると、すでに始まってる、始まってる。
小太鼓から順番に鳥居をくぐって宮入りです。
続いて大太鼓。
鳥居の前にある一本松のまわりで、長さ20メートル近くもある各地区の大太鼓が
「えいしゃーしゃーげっ!」と持ち上げられます。
すぐ目の前でかつがれる太鼓の迫力に圧倒されます。

まずは小太鼓から。富丘八幡神社前の一本松のまわりで。

この日はほんとにいい天気でした。お神輿も宮入り。

大太鼓のど太い丸太。これを地区の皆で持ち上げます。

宮入り後、今度は馬場(神社の広場)で太鼓のかきくらべ。
どこの地区の太鼓がいちばん高くきれいに上がるかを競います。
それを私たち家族は桟敷から応援。

桟敷からの景色。

友人の家の桟敷におじゃまして割子弁当をいただきました。みんなでお弁当食べながら飲みながら祭りを楽しみます。

お父ちゃんやお祖父ちゃん、旦那さんや息子さん、そして友人。
この日は男の人たちがほんとに男らしい、力強くたくましい姿を見せてくれる。
そんな姿を見ることができるから、尊敬したり憧れたり素敵だなと思える。
こういう日があることはとても大切なんじゃないかな。

お父ちゃんの後ろ姿がかっこいい。

肥土山の太鼓台はとてもきれいに上がっていて、担ぎ手の手が丸太から離れるほど。

各地区ごとに太鼓のかきくらべ。うちんとこがいちばんかっこいいで!

また来年。
そのかっこいい姿を見られることを楽しみに。

information


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HOMEMAKERS

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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