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畑から始まるひと皿のサラダ

小豆島日記
vol.075

posted:2014.10.6   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

自分たちが育てた野菜で、メニューをつくる。

小豆島でカフェをオープンして半年が過ぎました。
半年といっても、お店を開けているのは週に2回、金曜と土曜だけなので、
まだ50日くらいしか営業してないですが(笑)。
それでも毎週新しいメニューを考えたり、ディスプレイを変えたりして、
少しずつお店のイメージというか雰囲気ができてきました。

カフェには地元のおばあちゃんたちも来てくれます。ゲートボール後にお茶しに。

野菜の販売スペースも少しずつ拡充。野菜の販売は毎日したいなと。

私たちは、小豆島の肥土山(ひとやま)という農村で、
農業をしながらカフェを営業しています。
月曜〜木曜は畑作業、金曜、土曜はカフェ営業、
そして日曜は予備日(休んだり、たまった仕事をしたり)。
何してる人? と聞かれたら
「農家です。週末だけカフェを営業しています」という感じです。

カフェのメニューは、ざっくり言うと、カレーと焼き菓子と飲み物。
ごはんメニューはサラダがセットになったカレー2種のみ!
メニューを増やしたいねえと言いつつ、いまのところ具体的な予定なし(笑)。

肥土山産のイチゴを使ったマフィン。

夏の間は、焼き菓子のほかに冷たいデザートも。こちらも肥土山産のマスカットを使って。

カフェをオープンした頃は、ほとんどの野菜を仕入れていました。
もちろん畑で育てた野菜を使うけれど、それだけじゃ量も種類も足りないので、
知り合いの農家さんから購入したり。

自分たちが育てた野菜でカフェのメニューをつくる!
そう思いながら始めたカフェ。
それって実はとても大変で、それこそ野菜をつくるところから
カフェのメニューづくりが始まる。
春になる前に仕込み始めた春夏野菜が5月頃からようやく収穫できるようになり、
やっとこの夏くらいから野菜を外から仕入れずに、
カレーやサラダをつくれるようになりました。

畑での収穫作業。すでにサラダづくりが始まってます。

コルノデトーロピーマン。手のひらよりも大きなピーマンです。

収穫した季節の野菜を使って、サラダやカレーをつくります。

カレーは玉ねぎ、ジャガイモ、ニンニクなどを使ったシンプルなもの。
実は、そのカレーにセットでついてくるサラダのほうが季節ごとの野菜を楽しめます。

長なすの揚げびたし。

四葉(すうよう)キュウリ。輪切りにしてサラダに添えます。

ジャガイモはふかしてポテトサラダにしたり。

この日のサラダの具の一部。ひと皿のサラダに6〜10種類ほどの野菜を使っています。

ひと皿のサラダをつくるのに、畑から考えると約4か月。
そこにはいろんなストーリーが詰め込まれています。

ある日のサラダ。日ごとにちょっとずつ野菜の種類や料理の仕方が変わります。

カフェの料理はたくちゃん(夫)担当。
畑で野菜を育て、収穫しながら、
今週のサラダは何にしようかと想像したりしてるんだと思います。
野菜をつくる人と料理する人が一緒だからこそできるメニュー。
そういうメニューを出せるカフェでありたいなと思います。

information


map

HOMEMAKERS

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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