連載
posted:2014.9.22 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer's profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
9月に入り、小豆島は晴れの日が続いています。
8月の長雨のせいか、地面や空気の温度はさがり、朝夕はすっかり秋。
でも日中はまだまだ太陽の陽射しが暑い毎日です。
そんな9月の日曜日。
小豆島・福田(ふくだ)地区で、「福田アジアンバザール」が開催されました。
福田は、島の北東にある海に面した集落。
ここはかつて石の産地として栄えたそうです。
現在は900人ほどの人々が暮らしていますが、町の合併などにより、
5年前に地元の福田小学校は閉校になってしまいました。
そして、その閉校になってしまった福田小学校が、
去年の瀬戸内国際芸術祭2013の際にリノベーションされ、
いまは「福武ハウス」として開かれています。(小豆島日記 #014)
現在「福武ハウス―アジア・アート・プラットフォーム2014」として、
アート作品の展示、福田とアジアの食や文化、歴史を通した交流、
そして福田とアジアにまつわるイベントを展開。
今回の福田アジアンバザールはそのイベントのひとつ。
私たちHOMEMAKERSは、タイやミャンマー、台湾料理と並んで、
ドリンクとして出店させていただきました。
小豆島で暮らしていても、福田にはなかなか行く機会がありません。
小豆島は多くの人が思っているよりもずっと広く、いろんな地区があります。
うちから福田までは車で40分。
ちょっとしたドライブです。
この日はほんとにいい天気で、島の北側を走りながら眺める海は最高。
空気が澄んでいて、遠くに明石海峡大橋も見えたり。
島の北側の静かで穏やかな雰囲気ってやっぱりいいなあと思いながら、
北浦、大部、小部といった北側の集落を通過し、ワクワクしながら福田へ。
会場に到着すると、運動場はいつもと違って、賑やかなお祭りモード。
楽しそうな雰囲気が始まる前からすでに漂っていました。
11時、福田アジアンバザールスタート。
スタートと同時にほんっとにたくさんの方がみえて、どこの屋台もずっと行列。
石のお宝探しや石の工作ブースも子どもたちでいっぱい。
音楽ステージもたくさんの方で賑わっていました。
この日はなんと2000人近い人が来場されたとか。
私がいままで小豆島で参加したイベントの中で
最大規模だったんじゃないかなと思います。
福田って面白い場所だなとあらためて思いました。
福武ハウス、旧小学校体育館を利用した「福田アジア食堂」、
もともと郵便局だった古家を改修した「福田『家プロジェクト』」、
建築家西沢立衛さんによる葺田パヴィリオン、
そんな新しいものも生まれ、そして何よりもここには福田という集落がある。
集落の中の小道を歩いたり、海で釣りをしたり、1日楽しめる場所。
元気なおっちゃんおばちゃんたちがきっと迎えてくれると思います。
「福武ハウス―アジア・アート・プラットフォーム2014」は、
11月3日まで開催(土日祝のみ開館)。
秋の気持ちのいい週末に、ぜひ訪れてみてください。
information
HOMEMAKERS
住所 香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間 金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/
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