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地元の皆で音楽を楽しむ時間

小豆島日記
vol.036

posted:2013.12.16   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/

credit

撮影:大塚一歩

私たちのカフェが、ライブ会場に。

ある日、一本の電話がかかってきました。
なんでも、ご実家が小豆島で、
高知でライブをした帰りに小豆島に寄るんだけど、
楽器を持っていくのでよければ演奏したい! とのこと。
私たちのことは、このコロカルの連載で知ったそう。

うーん、まだお店完成してないし、他にもやることたくさんあるし、どうしようか。
と、迷いましたが、やっぱりそういうご縁は大事にしたいと思い、
うちで小さな音楽会を開くことになりました。

演奏をしてくださったのは、「クジララ」さんという3人の音楽家の皆さん。
うたとバイオリンとマリンバ。
いろいろ話をしていくうちに、私たちが去年まで暮らしていた
名古屋をメインに活動されているそうで、
マリンバの近藤さんと私は同じ幼稚園だったとか、
どんどん面白い繋がりがわかってきました。
ほんとにご縁というのは不思議なものですね。

さて、音楽会をやっても誰も来てくれないと寂しいので、
島で暮らす人たちにお知らせしなければ。
私たちのカフェは20席くらいの大きさ。
30人が限度かなと思いながら、なるべく地元の方々に来てもらいたいと思い、
ご近所さんや娘の幼稚園のお友だちにチラシを配り、
あとはFacebookでお知らせしました。

ご近所さんに配布したチラシとメニュー。

カフェ厨房。急きょ、友人にも手伝ってもらって。

庭にもテーブルを用意。12月ですが、太陽の光が暖かい。

全然人が来てくれなかったらどうしようと不安でしたが、
当日は12時のオープンに合わせて、近所のおばあちゃんや
幼稚園のお友だち、島の友人たちがわらわらとやって来てくれました。
お天気も最高で、玄関の窓を開け放ち、
演奏するクジララさんのバックには紅葉する山々が。
やまびこが返ってきそうなそんな雰囲気でした。

ボーカルのHIKARUさんと子どもたち。紅葉する山々を背景に。

いろは(娘)の幼稚園のお友だちも。

思ったよりもずっと大きかったマリンバ。ご近所中に響きわたってました。

狭い店内を歩きまわりながら演奏。バイオリンの黒田かなでさん。

地元の皆で生の音楽を楽しむ、それはとても素敵な時間だなと改めて思いました。
島では、音楽を楽しむことはできないと思いきや、
こんなふうにしてあちこちで小さなライブが開かれていて、
実は名古屋で暮らしている時よりも、生の音楽に触れる機会が増えました。
そして何より、おっちゃんおばちゃんの世代、私たち30~40代世代、
子どもたち世代、いろんな世代が一緒に楽しめるのがいいなと。

ご近所さんも遊びに来てくれました。

演奏に合わせて大きな声で。ほんとに楽しそう。

おいしいごはんを食べながら音楽を楽しむ時間。
そんな機会がこれからもたくさん作れるといいなと思います。

クジララさん、お手伝いしてくれた友人たちと。楽しい時間でした。

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