連載
posted:2013.11.25 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer's profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/
小豆島はすっかり冬空。
朝晴れていたのに、ふと気づくと空を覆う灰色の雲。
そして冷たい風。
ストーブとやかん、温かいコーヒーが恋しい季節がやってきます。
自然や畑と近い暮らしをしていると、季節の移り変わりに敏感になります。
紅葉し、緑から赤や黄色へ変わる山々。
柿やみかんがたわわに実る木々。
そんな風景が毎日身近にあるので、季節を感じずにはいられない。
畑の野菜たちも冬の到来を教えてくれます。
夏秋と豊作だったナスは実が固くなり、
秋採りのキュウリの葉っぱは枯れてきてしまった。
先週急いで収穫したのが、サツマイモと生姜。
霜が降りてしまうと葉や茎が腐ってしまい、実も傷んでしまう。
急きょ島の友人たちが手伝いにきてくれて、皆で一気に収穫しました。
そして、新たに登場したのが夏にせっせと種をまいた秋冬野菜!
小松菜、チンゲン菜、赤軸ほうれん草、水菜などの葉物。
人参、かぶ、大根などの根菜類。
季節によってこんなにも畑の風景は変わるものなんだなと実感します。
自分たちで畑をやるようになって、スーパーでほとんど野菜を買わなくなりました。
その時期に採れた野菜を使って料理を作る。
朝はサラダに、夜は炒めものやお味噌汁の具にしたり。
だからここ最近は毎日のように
サツマイモやいんげん豆がテーブルのどこかにいます(笑)。
スーパーでは一年中だいたい同じ野菜が並んでる。
冬なのにトマトやキュウリがあって、夏なのに大根が売られている。
都会で暮らしている時はそれが普通だったし、
なんとも思わずいつも同じような野菜を買っていました。
それはすごく便利なことだし、必要な場合もあると思う。
でも自分たちで畑をやるようになってから、トマトと大根が一緒に並んでいると、
なんとなく違和感を感じるようになった。
露地栽培の畑では同時に見られない風景だから。
おいしいお野菜とは?
旬の時期に育てた、採れたての野菜が一番おいしいと聞いたことがあります。
季節に素直に、旬のお野菜を食べる暮らしが体にも心にも心地いいのかなと。
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