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秋の収穫祭、自分の手で収穫する

小豆島日記
vol.032

posted:2013.11.18   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/

小豆島の豊かな恵みに感謝して。

11月、小豆島ではあちこちで収穫祭が開かれています。
先週末も、地元地区の収穫祭とオリーブの収穫祭がありました。

そもそも収穫祭ってなんで秋なんでしょ。
野菜は春、夏、秋、冬とそれぞれの作物が収穫できます。
「夏の収穫祭」とかでもできそうだけど。
でもやっぱり「秋の収穫祭」なのは、お米が日本人の食のベースだからなのかな。
今年もおいしいお米が収穫できたことを感謝し、皆で楽しむお祭り。

「おおぬで村の収穫祭」新米やみかんなど地元で収穫されたおいしいものがずらっと並ぶ。

新米おにぎり。婦人会のおばちゃんたちがにぎってくれます。

今年収穫したもち米でお餅つき。

皆で輪になって「瀬戸内踊り」を踊ります。

私たちの暮らす肥土山(ひとやま)でも、先日収穫祭が行われました。
「おおぬで村の収穫祭」は去年から始まって今年で2回目。
地元の「大鐸(おおぬで)地区村里づくりを進める会」というグループと
JA(農業協同組合)が主催のイベント。
大鐸というのは、肥土山地区も含んだもう少し広い地区の名前。

とにかく豊か!
今年の秋に収穫したお米、10月から収穫が始まったみかん、
キャベツや白菜、かぶなどのお野菜、そしてお素麺。
この地区で作られたものがずらっと並びます。
そしてお昼ごはんは、新米おにぎりと豚汁が無料で振る舞われます。
この豚汁がまたおいしくて、お味噌も地元のおばちゃんたちが作っているのですが、
いつか私もこの味噌を作れるようになりたいと思っています。

去年引っ越してすぐにこの収穫祭に参加した時、
「来年は提供する側で参加したい」と思っていたのが実現し、
今年は私たちも収穫したお野菜を販売しました。
いんげん豆、マノアレタス、ベビーニンジン、生姜、サツマイモなど。
お野菜とあわせて温かいコーヒーも!

HOMEMAKERSとしてお野菜を販売。

地元のおばちゃんたちがコーヒーを飲んでいってくれました。

そして、もうひとつの収穫祭。「オリーブの収穫祭」です。
秋になると、栗、柿、みかんなど景色の中においしいものがいっぱいですが、
小豆島ならではのものがオリーブ。
オリーブは、春に花が咲き、夏頃から黄緑色の実が大きくなり、この時期に熟して
赤、紫、黒など、葡萄のようなチェリーのような、そんな色になります。
10月頃から小豆島のあちこちのオリーブ畑で収穫が始まり、収穫祭が開催されています。

先週末、イズライフさんの「イズライフ秋のオリーブ大収穫祭」へ。
収穫祭にもいろいろありますが、イズライフさんの収穫祭は
祭りというか本格的な収穫のお手伝い(笑)。
オリーブ畑に行って、ひたすら収穫します。

イズライフのオリーブ農園。熟した紫色になったオリーブの実。

子どもたちも一緒にオリーブ収穫。実を摘むのは楽しい。

たくちゃん(夫)は脚立で高いところにある実を収穫。収穫祭というか労働(笑)。

手摘みしたオリーブの実。とにかくひたすら収穫。

収穫したオリーブの実100kgからオリーブオイル10kg。
一粒一粒、手摘みで収穫する作業は本当に時間がかかります。
そして、収穫したオリーブを選別。手間のかかる作業ですが、
この作業を経て、おいしいオリーブオイルができ上がります。

収穫後は倉庫でオリーブの実の選別。

とてもおいしそうなチョコボールに見えてくる(笑)。しかし危険! オリーブの実はそのまま食べると耐え難いほど苦いらしい。

小豆島は、「食」や「農」が生活のすぐ近くにある。
食べているものが、誰がどんなふうに作っているのかわかるものが多い。
これはすごく幸せで豊かなことなんだろうなと思います。

イズライフさんのオリーブ収穫祭は、11月24日(日)25日(月)も開催されます。
自分の手で収穫する収穫祭、最高です!

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