連載
posted:2017.9.3 from:北海道上川郡東川町 genre:旅行
PR 北海道観光振興機構
〈 この連載・企画は… 〉
“北海道の屋根”と言われ、日本最大の〈大雪山国立公園〉を有する大雪山。
深く美しい大自然のなかで、コテージや温泉宿に滞在しながら、北の暮らしを旅します。
photographer profile
Asako Yoshikawa
吉川麻子
フォトグラファー。北海道苫小牧市生まれ。札幌市在住。2006年からのスタジオ勤務を経て2011年より独立し、フリーランスとなる。主にポートレイト、衣食住、それらに関わる風景など幅広く撮影。おいしいものといい音楽があると笑顔になります。
気のいい犬1匹と現在二人暮らし。
writer profile
Akiko Yamamoto
山本曜子
ライター、北海道小樽生まれ、札幌在住。北海道発、日々を旅するように楽しむことをテーマにした小冊子『旅粒』発行人のひとり。旅先で見かける、その土地の何気ない暮らしの風景が好き。
旅粒
http://www.tabitsubu.com/
6月、日本一遅い雪解けと同時に、大雪山には短い夏が訪れます。
大雪ならではのさわやかな夏は、登山や散策はもちろんのこと
屋外でのアクティビティを楽しむには最高のロケーション。
〈東川アウトドアセンター〉が6月中旬〜9月中旬に開催しているツアー
〈水の旅〉は、大雪山の育んだ清流、忠別川に沿って自転車で山を下り、
ふもとにあるダム湖〈忠別湖〉でカヌーを楽しむという二本立て。
初心者でも安心して楽しめる、おすすめのツアーです。
サイクリングのスタート地点は、忠別川の上流にある〈天人峡〉入り口。
ここから忠別湖までは約10キロ、ガイドの大友泰治さんの案内で
景勝ポイントに立ち寄りながらゆっくり進んで約1時間の下り坂です。
比較的傾斜がゆるやかで車通りも少ないため、
東川からのサイクリングコースとしても人気のある道のりだそう。
車道やトンネルでの走行、スピードの出し過ぎに気をつけて、いざ出発!
忠別川に沿った道沿いでは、崖に這うツルアジサイの花や
道脇に流れる湧き水の瀬など、車で走るのとはひと味違う
さまざまな風景が目に飛び込んできます。
深い緑が続く道はつい深呼吸したくなる気持ちよさで、
「走る森林浴」という大友さんの表現がぴったり。
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水の旅で立ち寄るポイントのひとつが、〈森の神様〉。
道路から少し森へ入った〈くるみの沢〉にそびえ立つ
樹齢900年を超えるという立派なカツラの巨木のことで、
近づいてみると、その迫力に圧倒されるほどの大きさです。
「カツラの木は下のほうから分かれながら大きくなっていきます。
秋に黄色く紅葉するときは、甘い匂いを放つんですよ」
そんな知識を教えてもらいながら、しばし森の神様の足下に佇みます。
さて、風を切りながら次に目指すのは、東川が誇る水の名所〈大雪山旭岳源水〉。
忠別湖ダムからも近く、旭岳が年月をかけて蓄え、天然のフィルターでろ過した
ミネラルたっぷりの源水を汲みに立ち寄ります。
「大雪山の自然を語るうえで、雪や水は欠かせない要素なんです」
東川を拠点にアウトドアガイドを行う大友さんは、
夏ならではの楽しみ方として、大雪山の象徴といえる豊かな水に注目します。
「水や川の流れは地球の血管のようなもので、土地のエネルギーを感じられる場所。
〈水の旅〉では川沿いに移動し、簡単な運動をしながらたくさん呼吸して
おいしい水を飲む。そんな風にこの土地のエネルギーを取り込んで、
リフレッシュしてもらいたいですね」
大雪山からの水の流れをたどる旅の最後は、
いよいよ、ふもとに広がるきれいなダム湖、忠別湖でのカヌー体験。
駐車場に自転車をとめたら、簡単なレクチャーを受けて
夏の間だけの風景が見られる湖上へと出かけてみましょう。
初体験でも気軽に楽しめるのが、カヌーのいいところ。
ふたり乗りなら、前の人が左右に漕ぐことで前進し
後ろの人が舵取りをしながらバランスを見て漕ぐという
二人三脚の動きで、なめらかに湖の真ん中へと向かいます。
暑い日でも、湖上に吹く涼しい風の心地よさを味わうことができます。
「漕ぐときは力を込めなくても、パドルの先が水面に触れていれば
ちゃんと進みますよ」
すいすいと、ひとり乗りで併走する大友さんのアドバイスをうかがいながら、
だんだんとコツを体感していきます。
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途中立ち寄る湖岸での、ハーブ水とクッキーのひと休みタイムもお楽しみ。
水の上に浮かぶ清々しく心地よいひとときを満喫できるはず。
サイクリングとカヌーを合わせて、計3時間の水の旅は
全編通して、ゆるやかなペースで楽しめるのが魅力です。
東川でアウトドアといえば登山というイメージだったため、
完成して10年になる忠別湖に目をつけ、カヌーを始めたのは
実は大友さんが初めてだったそう。現在はのんびりと遊べる水辺スポットとして
少しずつ知られるようになっているものの、
真夏でも混むことはない、おすすめの場所です。
大雪山からの清流、忠別川に沿って
自然をたっぷり体感できる水の旅へ、出かけてみませんか?
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東川アウトドアセンター
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