colocal コロカル マガジンハウス Local Network Magazine

連載の一覧 記事の検索・都道府県ごとの一覧
記事のカテゴリー

連載

みうら所長より、新ネタ募集!

みうらじゅんのニッポン民俗学研究所
vol.013

posted:2013.1.23   from:全国  genre:エンタメ・お楽しみ

〈 この連載・企画は… 〉  独自の視点で日本各地のユニークな文化を研究してきたみうらじゅんが、
読者にフィールドワークを課しながら集成していく新たなプロジェクト。

profile

Jun Miura

みうらじゅん

みうら・じゅん●1958年、京都府生まれ。イラストレーターなど。代表作に『アイデン&ティティ』など。“マイブーム”の生みの親であり、「とんまつり」や安斎肇とのユニット「勝手に観光協会」など、日本各地の知られざる魅力を独自の視点で広める活動も多い。『マイ仏教』(新潮新書)、リリー・フランキーとの対談本『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』(扶桑社)、いとうせいこうとの共著『見仏記 ぶらり旅篇』(角川書店)など著書多数。

年末年始ネタ旅。

旅の動機はいつも不純だ。
旅情を楽しむとか、温泉で癒されたいとか、旅館にコンパニオンさんを呼びたいとか、
そんなの一度も思ったことない。
修学旅行、卒業旅行、新婚旅行、家族旅行、社員旅行、大名旅行、慰安旅行、愛人旅行と、
旅にはいろんなケースがあるけど、僕の場合、いつだってそれは「ネタ旅行」。
だから、どこでも構わない。ネタって、どこに転がってるか分からないから。
同じ場所でも行った歳、行った時によって違ってくる。
できる限り、自分をなくして行くのがいい。
だったら好き嫌いや、興味のあるなしにかかわらず、ネタは飛び込んでくるというもの。

年末は沖縄にいた。上のほう。観光地といえばマンタがいる水族館くらい。
そもそも僕は泳げないので、泳ぐものたちに興味はないが、
それでも見ているとチンアナゴくらいのおかしな奴は飛び込んでくる。
海の底、砂からちょこんと顔を出してるアイツ。
即、グッズ屋に走りチンアナゴグッズをゲットしたが、好きになるかよく分からない。
3Dの絵ハガキはまだ沖縄には流通していなかった。
名護のまちをブラついたけど特に何もなし。
ちょっと変わったガラクタ屋は年末で閉まってた。

二日間いて、今度は鹿児島へ。
初乗りのソニックに乗って霧島高原のほう。天孫降臨には昔からワクワクする。
ゲーセンのガシャポンで「スギちゃんワイルドストラップなんだぜぇ」を数個ゲット。
鹿児島である意味はなし。
空港から20分ほど飛んだ種子島には初めて上陸した。
宇宙センターに行ってみたけど特に土産物はなし。

バス移動なのでものすごく時間がかかる。西之表港に着いたときは夕方。
閉まりかけた土産物屋に飛び込み、鉄砲伝来の若狭姫“フィギュ和”を二体ゲット。
安くて満足した。


その地に泊まって翌朝、「月窓亭」へ。
そこには“生き人形・山の井様”と呼ばれる等身大人形が安置されてる。
関節の部分は竹でできていて動かすこともできたというが、
なんと、修理で京都に出しているとのこと。ガッカリ。
いつも行き当たりばったりだから、こういうこともよくある。仕方あるまい。
僕の年末年始のネタ旅はこうして幕を閉じたのであーる。

編集部より
ここで、新たなお題の募集です。
全国各地に見られる“フィギュ和”の写真をお送りください。

昭和臭のする人形ならオッケーです。
どこでゲットしたかも教えてくださいね。
ヌー銅、世界遺産の店、いやげ物も、引き続きみなさんの投稿をお待ちしております。

募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

Feature  特集記事&おすすめ記事

Tags  この記事のタグ