連載
posted:2012.9.28 from:全国 genre:エンタメ・お楽しみ
〈 この連載・企画は… 〉
独自の視点で日本各地のユニークな文化を研究してきたみうらじゅんが、
読者にフィールドワークを課しながら集成していく新たなプロジェクト。
profile
Jun Miura
みうらじゅん
みうら・じゅん●1958年、京都府生まれ。イラストレーターなど。代表作に『アイデン&ティティ』など。“マイブーム”の生みの親であり、「とんまつり」や安斎肇とのユニット「勝手に観光協会」など、日本各地の知られざる魅力を独自の視点で広める活動も多い。『マイ仏教』(新潮新書)、リリー・フランキーとの対談本『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』(扶桑社)、いとうせいこうとの共著『見仏記 ぶらり旅篇』(角川書店)など著書多数。
もらっても思わず首を傾げてしまいそうな、いやげ物。
みなさんから集まったいやげ物に、みうら所長よりコメントが届きました。
yotecoさんの投稿
九州最北端、門司港で見つけました。
武蔵小次郎を推す街なのになぜかこのセレクト。
「絶対いらんやろ」と思わずつぶやきました。
産地:福岡県北九州市門司区
みうら:もし、本人のものなら重要文化財でしょう。
渡部優子さんの投稿
足が4本に手(?)が1本。
気持ちよすぎるせいか目がイッちゃってます。
産地:岡山県倉敷市児島
みうら:ハッキリ言っていらないし、白いヒモの意味わからない。
つつみさんの投稿
お祭りに祝儀を包んだら、お返しの品としていただきました。
来年も行きペアカップにしたいと思っています。
産地:愛知県北設楽郡東栄町
みうら:入れるものは苦いものに決まってる。
けだものがかりさんの投稿
鳥取県を東西に走る国道9号線沿いにある饅頭屋さん「木の根本舗」の
「木の根まんじゅう」。
この近所にある木の根神社のご神体をモチーフにして作られたらしいです。
小さいサイズもありますが、写真は特大サイズ(18cm)。
HPによると、お召し上がり方として「羊羹のように切り分けて」とのこと、
思わず股間を押さえてしまいました。
産地:鳥取県西伯郡大山町
みうら:困ったことに”アレ”としか説明がつかない。
なかPさんの投稿
アジア雑貨の店で買いました。
ホコリかぶってたんで、洗ったら妙にセクシーなんで写真撮ってます。
普段はネクタイピン置き場です。
産地:京都市
みうら:これはちょっと欲しいかも。ヘンな所でタバコ消したりして。
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みうら所長より
この世には決して欲しくないものが存在します。欲しくないとは何でしょう?
いらないと思っているのに、そんなものを作るとはどういうことでしょう?
でも、きっとこの世の中の誰かはものすごく欲しがってるかも?
そんな不確かな気持ちでモノを作ってもいいのでしょうか?
じゃ、いるものって何でしょう? 大勢の人が欲しがるもの。
流行りものってことでしょうか? でも、流行りものは必ずスタれます。
スタれたとき、それは欲しくないものと同時に持っていては自分のセンスが疑われます。
と、いうことは流行りものがスタれて目も当てられないものより、
まだ欲しくない程度のものがマシだってことになりますね。
時代性のない欲しくないものの多くはいま、古びた土産物屋の奥。
ガラスケースが曇って見えないところに生息しています。
いまはこんな扱いだけど発売当時はそれないりに喜ばれたもんなんじゃないの? って、
意見もありますが、それは間違いです。
欲しくないものって、ずっと欲しくないわけで、結局、隅に追いやられただけのこと。
いい言い方をすればそれは“ゆとり”ってやつですね。
買ってくれてもいいし、買ってくれなくてもいいという店のゆとりです。
ゆとりを買ってしまうと、その店のゆとりがなくなってしまうわけですから、
みなさんは見つけても決して買わず店内で撮影しておいてください。
その雰囲気が今後の民俗学に繋がることでしょう。
編集部より
みなさんが見つけたいやげ物、まだまだ募集中です。
どこのお土産か、またはどこで見つけたかも教えてくださいね。
お待ちしております!
募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
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