連載
posted:2017.7.31 from:北海道札幌市 genre:食・グルメ / アート・デザイン・建築
PR 札幌国際芸術祭実行委員会
〈 この連載・企画は… 〉
2017年8月6日から10月1日まで開催される「札幌国際芸術祭(SIAF)2017」。
その公式ガイドブック『札幌へアートの旅』をコロカル編集部が編集しました。
この連載では、公式ガイドブックの特別バージョンをお届けします。
コロカルオリジナルの内容からガイドブックでしか見られないものまで。
スマートフォン&ガイドブックを手に、SIAF2017の旅をぜひ楽しんで!
writer profile
Akiko Yamamoto
山本曜子
ライター、北海道小樽生まれ、札幌在住。北海道発、日々を旅するように楽しむことをテーマにした小冊子『旅粒』発行人のひとり。旅先で見かける、その土地の何気ない暮らしの風景が好き。
photographer profile
Erika Kusumi
クスミエリカ
フォトグラファー・ウェブデザイナー。主に広告、ウェブ媒体での撮影、制作に従事。自身でさまざまな場所で撮影した写真のみを素材としたデジタルコラージュを制作、作家活動も行っている。
twitter
いよいよ8月6日からスタートする札幌国際芸術祭(SIAF)2017。
今回は、公式ガイドブック『札幌へアートの旅』にも掲載されている
芸術祭企画メンバーや地元ライターおすすめの札幌の飲食店をご紹介。
SIAFを巡りながら、札幌のおいしいものもご堪能あれ!
まずは、さっぽろテレビ塔から札幌市資料館まで
東西にのびる大通公園周辺のエリアから。
札幌時計台の裏にある中小路。ビル街の中、グリーンに彩られたテラスが目を引く
〈山猫バル〉は、宮澤賢治の『注文の多い料理店』に登場する山猫軒がモチーフ。
隠れ家的な佇まいの中で、ヨーロッパの家庭料理をアレンジした
道産の旬の食材をおなかいっぱい味わえる、人気のお店だ。
山猫バル一番人気のメニューは、「エゾ鹿のレアステーキ」。
北海道ならではの新鮮さはもちろん、ジューシーかつボリューム感も満点の逸品だ。
旬を生かした月替り料理や、日替わりの黒板メニューも豊富。
蒸し野菜やオイル煮などのストウブ鍋料理もおすすめだ。
時計台の鐘の音を近くに聞きながら、ワインやお酒とともに
土地の恵みを心ゆくまで楽しめる、旅の夜にぴったりの場所。
パフェやケーキなど魅力的な手づくりデザートも揃っているので、
最後は札幌の定番になりつつある「シメパフェ」を味わってみてはいかが?
information
山猫バル
住所:札幌市中央区北1条西2丁目11-1 23山京ビル1階
TEL:011-206-0566
営業時間:11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~24:00(L.O.23:00、土・日曜・祝日は夜営業のみ、日曜・祝日は〜23:00 L.O.22:00)
定休日:不定休
駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
地下鉄大通駅からすぐの通りにあるレトロなビル、4丁目会館2階。
カウンターだけの焼き鳥屋〈鳥のきんちゃん〉は、知る人ぞ知る老舗店だ。
焼き鳥を焼き続けて41年という店主の松本 潔さんが
炭火で焼く手打ちの串は、どれも旨みたっぷりのおいしさ。
名物は、北海道各地の名物焼き鳥をアレンジした「ご当地焼」だ。
美唄、室蘭など5種類の串に、オリジナルのラム串「月寒焼」がプラス。
それぞれのルーツをうかがいながら、北海道ならではの味を堪能しよう。
最盛期は20種類にもなる自家製の漬物も、隠れた人気メニュー。
かつて市場へ卸していたというお母様直伝の季節の漬物は
焼き鳥にもぴったりで、ついお酒が進んでしまう逸品ばかりだ。
人情味あふれる松本さんご夫妻と語らいながら
おいしい焼き鳥とともに杯を重ねる、格別なひとときを。
information
鳥のきんちゃん
住所:札幌市中央区南1条西4丁目7-2 4丁目会館2階
TEL:011-241-8051
営業時間:17:00~23:00(土曜は~22:00)
定休日:日曜・祝日
駐車場:なし
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続いて、すすきのと狸小路のエリア。
日本でも有数の歓楽街であるすすきのと、
北海道で最古の商店街といわれる狸小路は、個性的なお店もたくさん。
産地直送の新鮮な牡蠣、豚丼、ジンギスカン、寿司、道産小麦のパンに
幻の玉ねぎ〈札幌黄(さっぽろき)〉を使ったカレーまで揃う、
魅惑の食べ歩きストリート〈道産食材飲食店街 HUGイート〉。
北海道産の食材を使った道内各地の名店11軒が集まる、
あれもこれも食べたい旅人におすすめの屋台村だ。
個性あふれる屋台ごとにオーダーして、カウンターやテーブル席で味わうスタイル。
ランチはもちろん、ちょい飲みからじっくり夕食まで、
美味巡りをしながら自由に楽しめる。屋台ならではのテイクアウトもOK。
食の宝庫北海道の恵みがつまったメニューを、たっぷりと満喫しよう。
140年の歴史ある商店街、狸小路の5丁目に位置し
SIAFでは『狸小路TV』の会場ともなる映画館、〈札幌プラザ2・5〉1階にあり、
隣は道内の新鮮野菜や特産品が集まる〈道産食彩 HUGマート〉。
こちらもおみやげ探しに立ち寄ってみて。
information
道産食材飲食店街 HUGイート
住所:札幌市中央区南2条西5丁目 札幌プラザ2・5ビル1階
TEL:011-242-8989
営業時間:各店ごとに異なる
定休日:各店ごとに異なる
駐車場:なし
南3条通沿い、シアターキノのビルの隣に佇む名店〈ELSKA(エルスカ)〉。
ドアを開けると、壁にずらりと並べられた本が出迎えてくれる。
雰囲気のある空間でカジュアルなフレンチとワインを楽しめる、
隠れ家的「文壇ビストロ」だ。
若き店主でオーナーシェフの大髙 修さんが手をかけてつくるメニューは、
南仏の煮込み料理や豆腐入り自家製パンなどの定番から、
季節感を味わえるものまで揃う。
特に「自家製ベーコンと野菜たち」(760円)は人気の一品だ。
ワイン通でもある大髙さん厳選のワインを常時約50種類取り扱う。
革製品専門店〈日下公司〉特製革表紙の手書きワインリストには
なんと100を超えるワインが紹介されているので、ぜひ目を通したい。
ここで出会うワインの虜になる方も多いそう。
ELSKAとは、アイスランド語で「愛」。
フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキの世界観をイメージしたという空間に
身をゆだね、ゆっくりとグラスを傾けるひとときを。
information
その土地ならではの食に出会う。そんな旅の醍醐味を味わうなら、
すすきの近く、歴史あるビル地下の〈まちのやぎや〉がおすすめ。
天然酵母のどっしりとした自家製パン、旨みが凝縮した燻製、
ヤギのチーズ、無農薬野菜や新鮮な卵……。
メニューに並ぶこれらの食材は、市内の小別沢地区で
オーナーの永田さん一家が育て、手づくりしているもの。
このほかにも、道内・近郊産の良質な安心食材を使った
日替わりメニューは、どれも心と体が喜ぶおいしさだ。
かつて、東京から札幌の小別沢へ移り住んだ永田さんご夫妻。
札幌駅から車で20分足らずの山中の畑を耕し、ヤギを飼う自前の生活を送りながら、
自宅1階ではオープンサンドのカフェ〈やぎや〉も営んでいる。
姉妹店であるこちらのまちのやぎやは、山の暮らしで育まれた食文化や
季節の豊かな恵みを、まちなかで気軽に味わえる貴重な場所だ。
information
まちのやぎや
住所:札幌市中央区南3条西2丁目 KT三条ビル地下1階
TEL:090-1307-6669
営業時間:18:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:日・月・火曜
駐車場:なし
バーが無数に軒を連ねるすすきのに、とっておきの“アイスクリームBar”がある。
道産の新鮮な牛乳を使った自家製アイスクリームに
リキュールをかけていただくスタイルは、
甘いものやお酒が好きな大人にとって夢のような組み合わせだ。
メニューは、アイスとリキュールのセットが2種類のみ。
130種以上のリキュールから好みの味をチョイスできる。
もともと四国でケーキ屋を経営していたオーナーの岩村宗市さんは
北海道の牛乳に惚れ込み、長く愛されるアイスクリーム店づくりを決意。
このユニークなスタイルは、酒好きの友人からヒントを得て生まれたそう。
オープンして23年、いまや札幌の誇る名物店だ。
ゆっくりと楽しむなら平日昼間の訪問がおすすめ。
ワクワクするような甘いひとときを、ぜひ体験してみて。
information
アイスクリームBar HOKKAIDOミルク村
住所:札幌市中央区南4条西3丁目7-1 ニュー北星ビル6階
TEL:011-219-6455
営業時間:13:00~23:40(L.O.23:00、水曜のみ17:00〜)
定休日:月曜
駐車場:なし
*未成年の方にはカップアイス、テイクアウト用コーンアイスあり
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続いて、まちなかから少し離れた円山と宮の森エリアのお店を紹介。
このエリアでは、〈札幌市円山動物園〉や〈円山公園〉のほか、
〈札幌宮の森美術館〉もSIAFの会場となる。
唐辛子などのスパイスやハーブを効果的に取り入れた
イタリア南部カラブリア州の伝統的な家庭料理をカジュアルに楽しめるレストラン、
〈ロカンディーノ ツィオ ヴィットリオ〉。
オーナーシェフ纐纈(こうけつ)智広さんが北海道を中心に吟味した季節の食材を集め、
丹精込めて手がけたメニューをたっぷりと味わえる。
ランチタイムは選べる3種類の日替わりコースを、
夜はイタリアワインを傾けながら、アラカルト料理を楽しんで。
東京にあるカラブリア料理の名店〈Elio〉で長く修業を積んだ纐纈さんは
カラブリアを訪れたとき、北海道に近い気候や幼少時の記憶に似た風景、
人々の温かさに心動かされ、この土地の料理を伝えていく決意をしたそう。
お店は、SIAF会場のひとつ、札幌宮の森美術館から歩いてすぐ。
人気店なので、予約をしてからの訪問がおすすめだ。
information
Locandino Zio Vittorio
ロカンディーノ ツィオ ヴィットリオ
住所:札幌市中央区宮の森3条10丁目3-3 宮の森ステータスビル
TEL:011-590-1290
営業時間:11:30~14:00、18:00~21:30
定休日:月曜・第3週目火曜
駐車場:あり
元洋裁学校というレトロな建物を生かした、懐かしく落ち着ける洋食店。
まちに愛されて58年を迎える〈レストラン にしかわ〉の看板メニューは、
創業以来のレシピを守った「ハンバーグステーキセット」。
ジューシーな道産合挽肉に絡む、秘伝のデミグラスソースも絶品だ。
昔ながらのスタイルが人気のオムライスやナポリタン、
カレーも、変わらぬレシピで手間ひまをかけてつくられている。
和洋中と幅広いメニューはなんと80種類以上。
どれも気どらない、けれどまた食べたくなるおいしさ。
創業以来一貫したこだわりは、道産食材を使うこと。
「どの時代でも愛されるおいしさを守りながら、
うちならではの味をつくっています」
そう語る2代目の西川誠一社長発案の
札幌の球団、日本ハムファイターズの選手応援メニュー、
「ファイターズセット」もお客さんに好評だ。
受け継がれる味と思いがある、まちの老舗をぜひ訪ねてみて。
information
レストラン にしかわ
住所:札幌市中央区南1条西19丁目
TEL:011-621-2751
営業時間:11:00~20:45(L.O.20:15)
定休日:日曜
駐車場:あり
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その他のエリアでも、まだまだ個性的なお店がたくさん。
わざわざ訪れたくなる名店の一部を紹介。
食べること、つくること、暮らすことに向き合い、
日々小さな実験を重ねる〈たべるとくらしの研究所〉は
工夫を凝らし、丁寧に手づくりされた滋味深いメニューが楽しめるカフェだ。
市内の研究畑でとれた無農薬野菜や保存野菜をベースに、
時期ごとの食材の魅力がたっぷりの「今月のごはん」や
旬を取り入れた「季節のケーキ」は人気メニュー。
旅のおみやげにぴったりな、ジャムや甜麵醬などの加工品も揃う。
たべるとくらしの研究所は、福島県の〈あんざい果樹園〉4代目の
安斎伸也さん、明子さん夫妻が、震災をきっかけに移り住んだ札幌でスタート。
店内に散りばめられた、暮らしに生かせるアイデアや遊び心も持ち帰りたい。
実は伸也さんは、SIAFのプログラム『モバイルアースオーブン』の首謀者。
市民とつくりあげた自然素材の窯で行うユニークな試みもぜひチェックして。
information
たべるとくらしの研究所
住所:札幌市中央区南9条西11丁目3-12
TEL:011-522-8235
営業時間:11:00〜17:00
定休日:日・月・火曜(冬季休業あり)
駐車場:あり(3台)
スタイリッシュな空間とアットホームなサービスが人気の
北18条駅すぐのゲストハウス〈UNTAPPED HOSTEL〉1階、
エントランスフロアにある人気店〈ごはんや はるや〉。
昼はオープンな雰囲気の春巻きランチ、
夜は旬の食材で丁寧につくられたおばんざいとお酒、
それぞれのスタイルを楽しめる、ユニークなお店だ。
ランチタイムは、これまでの定食スタイルを8月7日で一新。
季節ごとの具材をボリュームたっぷりに詰め込んだ、
1日1種類の“春巻きスタンド”として新たなスタートを切る。
気軽に立ち寄って、春巻きをテイクアウトするのはもちろん、
セットでしっかりごはんを楽しむのもおすすめ。
UNTAPPED HOSTELは、SIAFプログラム「ゲストハウス×ギャラリープロジェクト
Sapporo ARTrip『アートは旅の入り口』」の会場のひとつ。
宿泊はもちろん、立ち寄って鑑賞したあとは、昼も夜も
ぜひ、はるやでおいしいひと休みを。
information
ガイドブックでは、SIAF企画メンバーのおすすめコメントとともに
このほかにもおいしいお店を多数紹介。
ぜひ、SIAFとおいしい札幌の旅を楽しんで!
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札幌国際芸術祭2017
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