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木村英昭さん

ものづくりの現場
vol.003

posted:2012.2.15  from:岡山県備前市  genre:ものづくり

〈 この連載・企画は… 〉  伝統の技術と美しいデザインによる日本のものづくり。
若手プロダクト作家や地域の産業を支える作り手たちの現場とフィロソフィー。

editor's profile

Toshiya Muraoka

村岡俊也

むらおか・としや●神奈川県鎌倉市生まれ、茅ヶ崎市在住。カルチャー誌を中心に、旅、本、写真などをテーマに活動中。

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撮影:平野太呂

窯元18代目が、世界へ発信する備前。

「歴史をつなぐためには、新しいことをしていかなければいけない」
と、備前市伊部に窯を構えて18代目となる、木村英昭さんは言う。
文献が残り、確実に遡ることができるのは桃山時代だそう。
窯が家庭の中心に据えられ、代々続いていく「備前焼」の歴史。
木村さんにとっては、家に窯があるのも、18代目になり、
備前の歴史をつないでいくことも「当たり前のこと」だと言う。
その「当たり前」を続けるために木村さんは、大学卒業後、バルセロナに留学。
「技術的には備前で修業するのが一番だとは思います。
でも、新しいデザインや色彩感覚を得るためには、
一度離れる必要があったんです。
スペインには土の文化もありますしね」
アパートからサグラダファミリアが見える生活を経て、
木村さんのオリジナルなものがつくりたい、という想いは強くなっていく。
そして、新しい世界観をつくっていかなければ、
備前の歴史をつなげていくことはできないと確信するに至る。
「桃山時代に日常雑器として使われていた備前が、
千利休の『茶の湯』の世界観で高まった。
もう一度、備前の価値を高めることが、
次の世代につなげていくために必要だと思うんです」
だからこそ木村さんは、片足を商品としての器づくりに、
もう片足を現代美術としてのオブジェ制作に置いている。
「ウエ坊」と名付けた小さな壷のような生物のような陶器を無数に並べ、
インスタレーションで備前焼の世界観を表現している。
木村さんが使う土は、祖父が掘り出したもの。
2代寝かすと「いい感じ」にこなれるらしい。
代々続く歴史に、18代目の痕跡を刻む木村さんの挑戦は続く。

先代、木村さん、お弟子さんの3人で使っているアトリエ。穏やかな光の中、黙々と轆轤を回し、お店で販売するための器も製作している。

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HIDEAKI KIMURA
木村英昭

備前でも有数の窯元に生まれる。バルセロナ・マサーナ美術学校陶芸科卒業。NY、バリなどの展覧会にも出展。2012年、4人のメンバーからなる「く和とろ・バロ」を結成。購入は、桃蹊堂(下記URL)で。
http://www.tokeido.com

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