その名は「ボッコ靴」。
厳冬の雪国に欠かせなかったという暖かさと耐久性を兼ね揃えた万能靴です。
ゴロンとしたフォルムが愛らしい……。
天然ゴム100%、裏地はありませんが履けばポッポッと温かい。
ボッコ靴は、寒さの厳しい東北地方や北海道で、
昔からマタギやりんごの剪定作業、営林業、国鉄の関係者などに重宝されていました。
雪深い津軽の冬には欠かせないアイテムだったのですが、
大量生産時代の影響からか30年以上前にその生産はストップしていました。

その復活に果敢にも挑戦したのが、
黒石市横町商店街の靴屋さん「スミトモ(現Kボッコ)」の工藤社長。
なんと当初は材料もない状態でしたが、
当時の愛用者であるマタギやりんご農家からの強い要望に応え、
復活への道をスタートさせました。
材料調達の目処が立つまでに約10年、
当時の職人さんの記憶と経験を頼りにおおよその型紙を作ってもらい、
微調整を重ねつつ、サイズやデザインのバリエーションを増やし……と努力を重ねて、
復活したのは2005年のこと。

ラインナップは現在3種。
まずはこの「短長」タイプ。
猟銃を担いで雪山で獲物を獲るマタギに愛用されているこのタイプは、
足首の部分に遊びを持たせ、
雪の上での素早い動きにも対応できるようにデザインされています。
上部に付いているリボンがなんとなく可愛らしいですが、
実はこれ装飾ではなく「かんじき」を装着するための留め具。
雪の深い季節は更に足カバー(脚絆)を付けるなどして狩りに出掛けます。

続いて、りんごの剪定作業をする農家に愛用されている「半長」タイプ(下の写真・左)。
これに足カバーを付けて作業をするのが雪国の標準装備です。
そして、復活の際に登場したニューデザインの「ロング」タイプ(下の写真・右)。
足カバーなしでも雪深い場所での作業ができる! とファンが確実に増えているそう。

ちなみに「半長」と「ロング」には例のリボンが付いていませんが、
短長タイプのリボンに魅せられてしまった方! ご安心ください。
ともに1,000円の追加でリボンを付けることもできます。
ひとつひとつ手作りのボッコ靴、
お値段は「短長」と「ロング」が16,000円、「半長」が14,500円。
サイズは22.0cm~28.0cmまで5mm刻み(27.5cmと28.0cmはプラス1,000円)。
こみせ通りからも歩いて5分ほどのこのお店。
是非、職人の手仕事をのぞいてみてくださいね。