津軽の伝統を現代に馴染ませる 「与志む良」

大正6年に創業してから100年以上。
そんな歴史を誇る萬荒物(よろずあらもの)屋の目利きが営む蔵の店「与志む良」。
現在の店舗は、昭和初期に2代目が建てた蔵を、
4代目の現店主である吉村務さんがリニューアル、
現在は和雑貨屋を営んでいます。
店内に足を踏み入れると、歴史のあるケヤキの大黒柱をはじめ、
天井や壁面にふんだんに使われた竹や木の温もり、
レトロな調度品の数々に囲まれて、まるで気分はタイムスリップ。
現代的なのに奥ゆかしい、そんな非日常感を味わえます。

「お店を訪れたお客様が、豊かな気分になって、嬉しさを感じてもらいたい」
というコンセプトの通り、
実際に自分で使った本当によい商品を取り扱うように心がけているという吉村さん。
店内には県内有数の津軽塗作家である松山継道氏の作品を中心に、
全国各地からセレクトした食器や雑貨類が独特の調和をもって並んでいます。

例えば「津軽塗のワイングラス」。
全国各地の伝統工芸品が、
現代のライフスタイルに合わないなどの理由で衰退していく中で、
伝統の文化と技法を次世代に継承するため、
津軽塗作家の松山氏とともにつくったそう。

すべて手仕事。世界にひとつだけのワイングラス。

柄や底に漆を施したワイングラスはこれまでにも他県で生産されていましたが、
今回はデザイン性の高いワイングラスをセレクト、
普段の食卓でも違和感なく使うためにデザインしました。
表側には紋紗塗を、裏側に唐塗を施すことで、
2種類の模様を楽しむことができるこのワイングラスは、
全て松山氏の手作業によって生み出される世界にひとつだけの作品です。
津軽塗は300年以上の歴史を誇る伝統工芸。
1975年には高尚にして優美な家紋と、
堅牢さが国内外で高く評価され日本の伝統工芸として正式な認可を受けました。
現代の暮らしの中でも違和感なく使えるということが、
伝統文化や伝統工芸をさらに面白くするのかもしれません。

漆を施した「RiCaグラス」は、冷酒グラス、ワイングラス(ボルドー、ロゼ、シャンパン、白)、ロックグラス、ショットグラスの7種類。価格は6,000~13,000円

可愛らしい桜の花びらと濃い緑色の葉っぱが描かれたワイングラス。
グラスにワインを注ぐと、
紋紗塗の葉っぱの部分が、ぼんやりと立体的に浮かび上がり、
桜のピンク色が色鮮やかに染まります。
毎日の料理に花を添えるような作品と「与志む良」でならきっと出合えるはず!