知る人ぞ知る湯治場 「錦昌館」

三島のはずれの昭和な温泉旅館「錦昌館」。

旅行や出張で来た人に、たまに驚かれるのが、
「沼津や三島(の観光客が行くようなエリア)に、温泉はない」ということ。
駅から歩いていける範囲には、風情ある温泉旅館はありません。

かといって、箱根や修善寺まで行かなければ本格的な温泉に入れない、
というわけでもありません。
あまり知られていませんが、三島市内にも温泉街があるんです。
三島駅から車かバスで約20分。
中心街からそれほど遠くない、山と田畑に囲まれた閑静な住宅街。
宿の人も“鄙びた”と自称する、レトロな竹倉温泉です。

昭和初期にできたこの温泉街、現在営業している宿は2軒、
宿泊ができるのはここ錦昌館のみとなっています。
古びた和風の建物はオシャレとは程遠いものの、
アットホームで昭和にタイムスリップしたような雰囲気に心が自然と和らいでいきます。
お風呂は古く狭いながら、泉質はあなどれません。
「赤湯」と呼ばれる鉄分を多く含んだ茶褐色のお湯は湯冷めしにくいと評判で、
人々は冷え性や疲労、肌トラブルなどの改善を求めて訪れます。
知る人ぞ知る湯治場として、細々と続いている温泉なのです。

宿泊料は食事つきで6000円前後と、
沼津・三島の市街地にあるビジネスホテルと変わらない良心的な設定。
出張で訪れた人でも、本格的な温泉で身体を癒しながら地物料理を楽しむことができます。
日没後は真っ暗になり、辺り一帯しんと静まり返るエリア。
都会の喧騒を離れ、少し個性的な旅をしたい人にもとってもおすすめです。