odekake
posted:2018.9.19 from:新潟県岩船郡粟島浦村 genre:旅行
PR 新潟県
〈 おでかけコロカルとは… 〉
一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。
writer profile
Yu Koyanagi
コヤナギユウ
こやなぎ・ゆう●新潟県出身。「プロの初心者」をモットーに好奇心のまま記事を書くデザイナー・エディター。カナダ観光局オーロラ王国ブロガー観光大使、チェコ親善アンバサダー2018を務める。神社検定3級、日本旅のペンクラブ会員。
https://koyanagiyu.com/
credit
撮影:斎藤隆悟
新潟県の村上駅から乗合タクシーで15分。まずは岩船港へ。
そこから高速船で海を渡ること55分で、
“粟粒のように小さい”と称する人もいる粟島(あわしま)へ着きます。
小さな山のような島で、周囲をぐるりと回る道はおよそ23キロ。
それは車なら40分、自転車でも3時間で1周できる距離です。
玄関口となる港があるのは、内浦(うちうら)集落。
港を降りてすぐ民宿が連なり、ちょっとした買い物や食事はもちろん、海水浴へもキャンプへも、そのまま徒歩で回れてしまうのがこの島を観光する魅力。
そこに女性が運営するかわいらしいゲストハウスがありました。
古民家を自ら改装してつくり上げたという〈おむすびのいえ〉。
港がある車の通れる通りから、白い外壁に飛ぶカモメのレリーフが目印です。
でも、おむすびのいえの正式な入り口は、その真裏。
地域の人たちが行き交う細い裏道に、お出迎えの看板がありました。
玄関をくぐるとまっすぐに伸びる土間は、粟島の古民家の特徴。
天気に左右されず洗濯物が干せる、ちょっとしたサンルームです。
建物は2階建てで、1階は水回りとサロンスペース、
2階は客室とフリースペースになっています。
客室は全部で3つ。そのうち1室は女性専用部屋になっています。
いずれも白い2段ベッドがふたつならび、ちょっと幅の広めのはしごがうれしい。
このベッドも手づくりだそう。
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1階のサロンスペースには、宿泊者だけでなく
地域のお年寄りが立ち寄って話に花が咲くことも。
「“おむすび”って自分のためだけではなく、
人のためを思ってつくる日本のソウルフードだと思うんです。
ゲストハウスを訪れる人を思ってここをつくりましたし、
宿泊者と地域の人を結ぶ場所になればと思っています」
そう話すのはオーナーの青柳花子さん。
青柳さんが粟島に移住してきたのは6年前。
何気なくひとり旅で訪れたこの場所で島の自然や地域の人たちの温かさに触れ、
「自分のペース」を取り戻したことから移住を決意したといいます。
2階のフリースペースからは港が見えます。
海からの風が気持ちよく抜けて、今日のプランを考えているうちに、
うっかりお昼寝、なんて過ごし方も気持ちよさそう。
ゲストハウス内のサインはよく見ると糸でつくられており、
これは新潟市に住むアーティストの友人が手がけたとか。
キッチンやトイレ、浴槽などの水回りも、
女性ならではの気遣いかしっかりした設備です。
「おむすびのいえはゲストハウスなので食事の提供はありません。
だけど、自分たちで食事をつくるのはもちろん、飲食店をご紹介することもできますよ」
粟島観光でのおすすめを聞かれたら、どこを紹介しているのでしょう?
「良いところも悪いところも、少し歩けば全部見えてしまうくらい小さな島です。
だから、何も考えずにとにかく散歩するのがおすすめです。
とてもゆっくりした島ですから、なんだか居心地がよくなってしまうのか、
お部屋でずっとお昼寝しているゲストの方もいらっしゃいます。
それもいい過ごし方だと思いますよ。
自分のペースで思うままに、過ごしてほしいです」
道を歩けば誰もがほがらかに言葉を交わし、
地域の人も、移住者も、そして観光客も、
大きなひとつの家族のように過ごせる小さな粟島。
旅の準備は、おむすびのいえを予約するだけ。
あとは肩の力をふっと抜いて、過ごせそうな島です。
『新潟のつかいかた』でも〈おむすびのいえ〉と粟島の旅について
詳しく紹介しています。記事はこちらから↓
information
粟島ゲストハウス おむすびのいえ
住所:新潟県岩船郡粟島浦村142-1
TEL:0254-55-2525
宿泊料金:1泊1名3240円(7・8月は3500円)
駐車場:なし(島内に車は持ち込めません)
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