news
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。
photographer profile
NOBUTO OSAKABE
刑部信人
おさかべ・のぶと●フォトグラファー
静岡県出身、東京都在住。
広告、書籍、映像の分野で活動。
文化、人の暮らしに興味があり、
「写真」で未来にどう残すかを日々考えています。
2015年に写真集「花火」、「HOLIDAY」を出版。
http://nobuto-osakabe.com/
editor profile
Kanako Tsukahara
塚原加奈子
つかはら・かなこ●エディター/ライター。茨城県鹿嶋市、北浦のほとりでのんびり育つ。幼少のころ嗜んだ「鹿島かるた」はメダル級の強さです。
日本の伝統食としてしられる“もち”ですが、
一般的な食べ方は、あんこやきなこ、雑煮など。
しかし一関市を含む岩手県南地域には、ずんだもち、くるみもち、ごまもち、
しょうがもちなど、豊富なもち料理で知られています。
そんな郷土のもち食文化をまとめようと、
コロカルがお手伝いした冊子『もちのまち』がこの度、完成しました。
冊子では、歴史、暮らし、もち料理、市内へのアンケート結果、
もち食の雑学などさまざまな方向から一関のもちカルチャーについてまとめられています。
かつては、年中行事や冠婚葬祭のごちそう、冬季の保存食として親しまれ、
春はよもぎもち、夏はずんだもちや豆腐もち、秋はくるみもち……など、
季節の食材を使い、工夫を凝らしたもち料理が親しまれてきました。
地域や家族の最大の「おもてなし」だったもち料理ですが、
昔に比べてその機会もだんだんと減っているそうです。
冊子では今も家族でもちつきを楽しんでいるという千葉さんご家族を取材。
特に千葉さんの住む花泉地区は、一関でももち料理がさかんなエリア。
7月に、日本一のもちつき大会というお祭りまで開催されているところです。
千葉さんは、自家栽培のもち米〈コガネモチ〉で、
毎年お正月やイベントなどで杵と臼でついていて、
機械でつくのとは比べられないおいしさがあると言います。
Page 2
テーブルに並んだのは、小豆を炊いた自家製の〈あんこもち〉、
冷凍しておいた自家栽培の枝豆をすりつぶした〈ずんだもち〉、
自家製の麦芽糖ときな粉で食べる〈アメもち〉、
炒めた沼えびを和えた〈えびもち〉、〈納豆もち〉など8種。
職人が寝泊まりしてつくられたというケヤキの臼や、もちのおいしいつき方、
すべてお手製というもち料理のポイントもうかがいました。
ほかにも、岩手の定番である〈くるみもち〉や
狩猟文化がさかんな地域で食べられていた〈きじもち〉、
冬の保存食として親しまれ、野草のオオヤマボクチの葉を練り込んだ〈ごんぼっぱもち〉など
さまざまもち料理をつくり手の思いとともにレポート。
さらに、昔ながらの料理だけではありません。
2015年に平泉駅前にオープンしたお店〈SATO〉の店主・佐藤渉さんとともに、
地元食材ともち料理の新しい可能性を模索。
SATOは、近郊の食材や調味料を使った料理やスイーツが人気のお店で、
地域の生産者を訪ねたりしながら、
SATOスペシャルもちメニューをつくってもらいました。
どんな料理をつくったかはぜひ冊子で。
冊子の最後には一関市・平泉町でもち料理が食べられたり、
おみやげにできるお店も紹介していますので、
お近くにおでかけのときは参考にしてみてくださいね。
一関市内の各所で配布中です。
お問い合わせは、一関市役所商業観光課(TEL 0191-21-8412)まで。
『もちのまち』のpdfはこちらからダウンロードできます。
http://www.ichitabi.jp/guidebook/pdf/guidebook_05_08.pdf
Feature 特集記事&おすすめ記事