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〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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日本全国津々浦々で作られ、
その数、およそ3000にもなるという、郷土玩具。
甲斐みのりさんの書籍「はじめましての郷土玩具」は
「達磨」や「こけし」のような、よく知られるものから、
「かなかんぶつ」「流し雛」「みくじ鳩」のような特色ある玩具、
そして郷土のお菓子などを紹介した本です。
出てくるのは愛くるしくて味のある郷土玩具ばかり。
でもよく見ると、
鳩や兎のように、いろいろな地方で玩具になっている動物でも
目や羽がまるで違う色に塗られていたり
着ている服やポーズが地方によってまったく変わっていたりして
バリエーションの多さに、見るだけでも楽しくなってきます。
これらの多くは江戸時代から明治時代にかけて生まれ、
無病息災や商売繁盛など、庶民の願いや祈りが込められているそうです。
高知や長崎のように、かつて捕鯨で有名だった土地では、鯨の形をした玩具があったり、
北海道では、アイヌの人たちが崇拝する熊の人形がつくられていたり、
土地にまつわる歴史や風土も知ることができて、ちょっとした勉強にもなります。
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紙、土、木、藁など、その土地の風土を反映し
そして人々が簡単に手に入れる材料を使って
素朴につくられた郷土玩具。
その地方の神社のお祭りで使われるものが
玩具やお守りとして、人々の暮らしに根付く例も多いそうですが
手の平に収まる郷土玩具に
そんな歴史や物語が込められていると思うと
なんだか不思議な気持ちになりませんか?
巻末には、郷土玩具を扱う全国のお店や博物館などが紹介されているので
それぞれの地方を訪れてみるのもいいかもしれません。
本書の出版を記念し、
2015年4月11日(土)には東京・下北沢の
書店「B&B」にてトークショー、
甲斐みのり×杉浦さやか「郷土玩具のおくりもの」
が開催されます。詳細、お申込みは「B&B」Webサイトにて。
■書籍「はじめましての郷土玩具」
著者:甲斐みのり
判型:A5変型判・並製
総頁:136頁(オールカラー)
定価:本体1,600円+税
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