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posted:2015.2.26 from:東京都町田市 genre:暮らしと移住 / アート・デザイン・建築
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
東京都内にありながら、いまも里山が残る町田市。
にぎやかな駅前から北へ車を走らせると、
多摩丘陵が広がります。
「しぜんの国保育園」は、そんな緑豊かな場所にあります。
こちらでは、米づくりをしたり、
アーティストとふれあったり、
日本古来の行事を行ったりしながら、
芸術・自然・食を大切にした保育活動を行っています。
この園の園長であり、
ミュージシャンでもある齋藤紘良(こうりょう)さんは、
「子どもたちがまんなかにいて、地域の人たちや
外部の人たちが集まってくる、村のような場所をつくりたい。
そういった保育を実践しながら、
子どもたちがどんな幸せを得られるのか、
考えていきたいんです」と語ります。
園舎は大きな窓から緑が見え、光がたくさん入る、とってもすてきな建物。
設計を手がけたのは、ナフ・アーキテクト&デザインさん。
建物は2014年のGOOD DESIGN賞を、
コクヨファニチャーさんと共同開発した家具は
キッズデザイン賞を受賞しています。
中を歩いてみると、山の勾配を生かした廊下があったり、
給食室がのぞける窓があったりと、
子どもたちのことをよく考えたつくりに。
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こちらは、自然科学を知る「ラボ」。
ここでは蚕を育てて、繭から紙をつくったり、
植物の観察を行ったりしています。
このほかに「アトリエ」や「建築」
「ままごと」「レゴ」などの部屋があります。
田植えをして米を育て、鏡餅をつくったり、
ツリーハウスをつくったり。
庭には鹿や豚、羊も飼っていて、
羊の毛を刈り、毛糸をつくったりもしているそう!
齋藤美和先生は「何でも簡単に手に入る世の中だからこそ、
ものができていく過程をじっくり学んでいくことが大事。
子どもたちの疑問をいっしょに解決してあげることで、
小さな疑問が楽しみに変わるんです」と語ります。
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ユニークなのは、園内にシェアオフィスがあること。
現在は図案作家 / グラフィックデザイナーの有田昌史さんと、
踊り手 / 美術家の東山佳永さんが入所し、
自身の制作のほか、子ども向けのワークショップや
プロダクトづくりなども行っているそうです。
保育園が開園したのは1978年。
初代の園長さんは、齋藤さんのお父さんであり、
隣接する禅寺、簗田寺のご住職でした。
仏教は、いまも保育園の理念のベースになっているそうです。
園長先生いわく「子どもたちに感じてもらいたいのは、
見えないものに思いをはせること」。
初午や七夕、十五夜など、
古くから日本に伝わる行事も大切にしています。
自然や土地の恵み、伝統のある暮らし、
芸術、まわりの大人たち、
すべてが子どもたちを育んでいくんですね。
おとなりの簗田寺も、豊かな森と湧水に恵まれた、
とても居心地のいい場所です。
園長先生はチルドレンミュージックバンド「COINN」などで
活躍するミュージシャンでもあり、
お寺や園のイベントでライブを行うこともあるとか。
2月26日(木)〜3月1日(日)、
このしぜんの国保育園 small villageにて、
シェアオフィスに入っている作家、
東山佳永さんの展覧会が開催されます。
3月1日(日)のクロージングパーティでは
園長先生が出演するライブもあるそう!
この機会にぜひチェックしてみてください。
とうやまかえ展
期間 2015年2月26日(木)〜3月1日(日)
時間 10:00〜19:00(最終日は15時まで)
会場 しぜんの国保育園 small village
住所 東京都町田市忠生2丁目5-3
アクセス
小田急線 / 横浜線「町田」駅下車
町田バスセンター3番乗り場 神奈中バス
下山崎行:忠生二丁目下車 徒歩4分
小山田桜台行:町田工業高校前下車 徒歩4分
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