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和菓子ユニット・日菓の『日菓のしごと 京の和菓子帖』。伝統ある京菓子の革新的アレンジに衝撃!

コロカルニュース

posted:2014.5.27   from:京都府京都市  genre:食・グルメ / ものづくり

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writer profile

Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。

平安時代から宮中と深い関わりを持ち、茶の湯とともに
発展を遂げてきた、京都のお菓子文化「京菓子」。
京都を拠点に活動する「日菓」は、
和菓子、そして京菓子を自由な感性でアレンジするユニットです。
内田美奈子さんと杉山早陽子さんの女性お二人が、
和菓子職人を目指してやってきた京都で出会い、
結成されました。

日菓のお菓子は、何気ない日常のひとコマから切り取られた、
ユーモアあふれるもの。
冒頭の写真は、生砂糖で作られた「京都タワーのものさし」。
おやつの時間を差す「3時のようかん」、
口のなかで消して楽しむ「テトリス」、
琥珀で作られた夫婦のためのお菓子「結婚初心者マーク」など、
和菓子にあまり馴染みがない若い世代にも、受け入れられやすい
ものになっています。

左:「3時のようかん」、右:「テトリス」

型破りなのに、正統派の和菓子の趣きもある。
かわいいだけではない、凛としたたたずまい。
それは、材料や生地、色の付け方などすべての伝統の京菓子の
製法を守って作るという「日菓のルール」があるからなんです。

きんとんで出来た「鬼のあたま」。京都・大山崎町の名産、タケノコがテーマ。

そんな日菓の世界がいつでもどこでも堪能できる、
彼女たちの作品集「日菓のしごと 京の和菓子帖」。
この本が今年、造本装幀コンクールにて「日本書籍出版協会理事長賞」を
受賞しました!
日菓のお菓子と、新津保建秀さんの写真、
デザイナーの須山悠里さんによるデザインで、
いつまで眺めても見飽きない本です。
作品約80点のほか、アイデアスケッチや制作風景も収録。
ぜひこの機会に、手にとってみてください。

日菓のしごと 京の和菓子帖

著者:日菓(内田美奈子+杉山早陽子)

作品撮影:新津保建秀

ブックデザイン:須山悠里

定価:2,000円+税

出版社:青幻舎

記事内写真

撮影:新津保建秀

写真提供:青幻舎

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