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〈星のや竹富島〉が10周年。
コンセプトムービーも登場

コロカルニュース

posted:2022.8.1   from:沖縄県八重山郡竹富町  genre:旅行

PR 星野リゾート

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Ebihara

海老原 悠

えびはら・ゆう●コロカルエディター/ライター。生まれも育ちも埼玉県。地域でユニークな活動をしている人や、暮らしを楽しんでいる人に会いに行ってきます。人との出会いと美味しいものにいざなわれ、西へ東へ全国行脚。

暮らすように滞在する〈星のや竹富島〉が、誕生から10年

各施設が独創的なテーマを持ち、「夢中になるという休息」を合言葉に、
土地にとっての日常であり、顧客にとっての非日常を提供する〈星のや〉。
沖縄の原風景が残る小さな島に、
国内3軒目の星のやとして、2012年に誕生した〈星のや竹富島〉があります。
「ウツグミの島に楽土」をコンセプトとして、
島の歴史や伝統を受け継ぎながら進化していく離島の集落に、
暮らすように滞在することができます。

竹富島は、石垣島から船で約10分に位置する、
珊瑚礁が隆起してできた周囲約9.2キロの小さな亜熱帯の島です。
開業に至るまでには、島の方々との長きに渡る話し合いの期間を含めて、
約7年の歳月をかけた道のりがありました。
その背景には、1972年沖縄返還の時代に島の方々が数々の苦難を乗り越え、
竹富島を守り生かし続けてきた歴史があります。

先人たちによって受け継がれた美しい自然環境と伝統文化を大切にする思いは、
島の独自の約束事であり「売らない、汚さない、乱さない、壊さない、生かす」という
5項目が基本理念に掲げられた「竹富島憲章」に表れています。

〈星野リゾート〉代表の星野佳路さんは、星のや竹富島の開業計画を進めるにあたり、
「島が大事にすることは、星のや竹富島も守る」と繰り返し伝え続けました。
竹富島の固有の伝統文化は未来に残すべきものだと考えていたからだといいます。

島の方々との対話を重ねたのち、
島の東に位置する林の中でたくましく育っていた在来種の樹木を残し、
土地を守る神様に祈願して着工。
こうして竹富島の集落と同じ、サンゴの白砂の道に、グックと呼ばれる石積みの塀、
琉球赤瓦屋根の木造平屋建築が建ち並んだ「沖縄の原風景」を踏襲する
星のや竹富島が開業しました。

〈星のや竹富島〉の全客室48棟は島の伝統建築基準に則って築かれ、島の集落同様にすべて南向きに造られている。

星のや竹富島の全客室48棟は島の伝統建築基準に則って築かれており、
島の集落同様にすべて南向きに造られています。
「幸せを運ぶ」とされる南風(ぱいかじ)を取り込める大きな窓を南側に配し、
外と中が緩やかにつながるように設計。
北側の窓を開ければ南風が通り抜け、
鳥の声や木々のそよぐ音など豊かな自然を感じられるつくりです。

〈星のや竹富島〉の客室は「幸せを運ぶ」とされる南風(ぱいかじ)を取り込める大きな窓を南側に配し、外と中が緩やかにつながるように設計。

伝統的な建築技法を踏襲しているところが見て取れる〈星のや竹富島〉の客室。

室内外さまざまなところで伝統的な建築技法を踏襲しているところが見て取れ、
まるで島の風景の一部であるかのような景観を生み出しています。

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島の伝統文化とともに歩んだ10年間

開業後も「島が大事にすることは、星のや竹富島も守る」を実践してきた星のや竹富島。

2017年には、島の農業に詳しい“おじい(おじいさん)“から、
島で古くよりつくられている作物の種を譲り受けて施設内の畑で栽培し、継承を目指す
「畑プロジェクト」を開始しました。
数ある作物の中でも、とくに「粟」は島で600年以上続く祭事
「種子取祭(たなどぅい)」において神様に捧げる重要な作物で、
本プロジェクト開始当初からおじいの指導のもとで育てています。
アクティビティを通して施設のスタッフから畑文化を教わったり、
島に馴染みがある味を楽しんだりと、島の文化風習に触れられます。

「サバニ」操縦のアクティビティも島の文化から着想を得たもののひとつ。
伝統的な木造帆船・サバニに乗って、
米づくりのために近隣の島まで往復していた時代もあったのだとか。
歴史・文化と深く結びつく民具やサバニを、
竹富島の魅力として未来に残していきたいという思いから、
民具づくりやサバニ操船のアクティビティを提供。
島の方々と交流ができる体験です。

サバニ操船のアクティビティ。

サバニ操船のアクティビティ。

そして、このたび星のや竹富島の10年の歩みをまとめたムービーが公開されました。

初代・星のや竹富島の総支配人澤田裕一さんが開業当時のことを振り返り、
島民の方々も、星野さんたちと対話を重ねた日々を懐かしむように語っています。
また、さまざまな著名人からも愛された、星のや竹富島。
漫画家でエッセイストのさくらももこさんが、
するどく、しなやかな感性で星のや竹富島を評している様子が、動画に収められています。

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これから10年から先の、島の未来を見据えて

唯一無二の竹富島が、いつまでも持続可能な地域社会となるよう、
未来を見据えた活動も始まっています。

2021年3月には、竹富島の自然環境保全に取り組む
〈一般財団法人 竹富島地域自然資産財団〉とのパートナーシップ協定を締結しました。

〈星のや竹富島〉では、2021年3月に竹富島の自然環境保全に取り組む〈一般財団法人 竹富島地域自然資産財団〉とのパートナーシップ協定を締結。

この協定で、星のや竹富島と財団が持続可能な地域社会づくりのために
協同することが示されました。
現在、島の海岸清掃と海洋漂着プラスチックの再利用体験を行う
環境保全ツアー「まいふなーツアー」や、
粟の6次産業化を目指す「粟豊年プロジェクト」を財団の方々とともに行っています。

島で受け継がれてきたものを未来につなぎ続けるべく、
自然環境や伝統文化の新たな付加価値を考え、実現に向けて試みている星のや竹富島。
島の方々が大切にする基本精神「ウツグミの心(一致協力の精神)」を大切にし、
自然環境と伝統文化に触れられる体験を通じて、
これからも島とともに歩み続けるでしょう。

information

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星のや竹富島

住所:沖縄県八重山郡竹富町竹富

TEL:0570-073-066(星のや総合予約)

客室:48室・チェックイン15:00/チェックアウト12:00

料金:1泊112000円~ (1室あたり、税・サービス料込、食事別)

*通常予約は2泊より

アクセス:石垣港よりフェリーで約10分 竹富港より送迎有

Web:公式ホームページ

*価格はすべて税込です。

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