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posted:2022.3.23 from:長野県伊那市 genre:活性化と創生
PR 伊那市
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writer profile
Saori Nozaki
野崎 さおり
のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。
長野県伊那市の〈伊那谷フォレストカレッジ〉は2020年に開講した森の学び舎です。
キーワードは「森に関わる100の仕事をつくる」。
森の仕事というと林業ばかりに目が向きがちですが、
業界を超えて森の価値を再発見、再編集して、
豊かな森林をつくることを目指しています。
合宿形式を含む2022年度のカリキュラムは、4月に申し込み開始予定です。
長野県南部に位置する伊那市は、
南アルプスと中央アルプス、ふたつのアルプスに抱かれた山間にあります。
その面積の82%が森林という自然環境に恵まれた土地で、
中央に天竜川が流れる伊那盆地一体は伊那谷とも呼ばれます。
伊那谷地域では、森林資源の有効活用の事例が他エリアに比べて豊富ですが
林業など森や樹木に関わる仕事の担い手不足は
他の地域と同じく地元の課題となってきました。
そして平成28年2月、伊那市は
「山(森林)が富と雇用を支える50年後の伊那市」 を基本理念とした
「伊那市50年の森林(もり)ビジョン」を策定。
森林の機能を見直し、伊那市から森の循環をつくり出して、
次の世代に引き継いでいこうというものです。
このビジョンを実現するため、
伊那市は「ソーシャル・フォレストリー都市」 を宣言。
ソーシャル・フォレストリー都市として
市民が主役となって自立的な経済の循環を構築し、
社会が森林を育て、森林が社会を豊かにするまちづくりを行なっています。
ソーシャル・フォレストリー都市として実践される施策の中でも
キーワードを「森に関わる100の仕事をつくる」とした
伊那谷フォレストカレッジが目指すのは、
裾野広く、業界や地域を超えて、森に関わる仕事を再発見すること。
そして、森と暮らしをつなぐ担い手を増やすことです。
伊那谷フォレストカレッジでは伊那谷の歴史や文化を起点に、
さまざまな背景を持つ人たちが集い、混ざり合うことで
林業や木材事業に限らない、新しいサービスや仕事をつくり出し、
森を担う人たちを増やしていくことを目指しています。
そのためには、さまざまな業種はもちろん、
都市を含めた伊那市内外の人とあらゆる角度から一緒に取り組み、
学び合っていこうというのが伊那谷フォレストカレッジという学びの場です。
受講対象となるのは伊那谷の森に関わりながら
暮らしをつなぐ事業や活動を行いたいという気持ちのある人なら誰でも。
伊那谷フォレストカレッジは、初年度の2020年と昨年2021年は
コロナ禍の影響でオンラインでの開催となりました。
2021年は計6回のカリキュラムで授業を実施。
各回、さまざまな業界で活躍されている方々2名を講師に迎え、
伊那市で活躍する地域プレーヤーと、
合わせて3名がクロストークを展開する形で講座が開かれました。
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各回のテーマは、すべて森が軸。
森とすまい、林業、都市、手仕事、暮らしぶりとを掛け合わせ、
林業のこれからや、都市生活をしながら森とつながるにはどうすればいいかという問いに
各分野で活躍する方々に意見をうかがいました。
オンライン講座に加えて、課外授業も。
教育やツーリズムなど共通の興味を持つ参加者たちが
グループで話し合うなど、活発な活動が参加者主体で行われています。
さらには、伊那市市有林で「焚き火会議」と称したリアルイベントも開催。
北は岩手県、南は福岡県まで全国から約40名の受講生が参加し、
グループに別れて焚き火を囲んで想いを語りあう機会になりました。
4月に申し込み開始となる2022年度のカリキュラムでは、
伊那谷フォレストカレッジの計画当初から考えられていた
学びのスタイルがいよいよスタート。
皆が顔を合わせた合宿形式の講座が2度にわたって実施される見込みで
顔を合わせたコミュニケーションから
さらなる森のオープンイノベーションを目指します。
人の暮らしの中で重要な役割を果たしてきた森。
森と暮らしが遠くなってしまった今、森は健全性が失われ始めています。
もう一度、森林と私たちの暮らしが近い未来をつくり、豊かな森に戻していきたい。
その気持ちから生まれた伊那谷フォレストカレッジは
持続可能な社会に向けたアクションに興味がある人、地域に生業をつくりたい人など
将来にわたって森と関わり、大切に育て、
その恵みを循環させたいという気持ちを持つ人同士が
新しいコミュニティを築くきっかけにもなってくれそうです。
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伊那谷フォレストカレッジ(いなだにフォレストカレッジ)
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