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posted:2022.2.24 from:富山県新川郡立山町 genre:買い物・お取り寄せ
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writer profile
Saori Nozaki
野崎 さおり
のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。
富山の象徴でもある立山連峰。
その麓にある富山県立山町に美と健康をテーマとした
複合施設〈Healthian-wood(ヘルジアン・ウッド)〉があります。
富山といえば古くから漢方薬などくすりが有名な土地。
Healthian-woodはアロマテラピーや食事から体と心の健康を支え、
地域活性化も目指す施設として2020年3月にオープンしました。
〈Healthian-wood〉は、精油(アロマオイル)の抽出工房と
精油の原料となるハーブ畑を立山町につくろうという思いから始まりました。
アロマやハーブによって日頃眠っている五感を刺激し、
人間性の回復ができるような美しい村となることを目指しています。
JR富山駅や富山空港からそれぞれ車で30分程のところにある敷地は、
東京ドーム2個分の約10ヘクタールと広大です。
立山連峰の美しい山並みを背景にした田園風景の中に
ハーブ園、アロマ工房、レストランとイベントスペースの建物が点在します。
これは富山の伝統的な集落形態、散居村に倣ったもの。
それぞれに特徴のある建物はウッドデッキで結ばれています。
ハーブ園のではラベンダーやローズマリー、レモングラスなど
代表的なハーブに加えて、
日本ハッカやヒメハッカなどの和ハーブを合わせて
25種類以上が栽培されています。
敷地内の畦道には、よもぎやセリのように和ハーブも自生。
これまで日本ではさまざまな生活シーンで和ハーブを取り入れてきたことに
想いを馳せることもできます。
アロマ工房ではアロマの力が体の内側からはもちろん、
心にも働きかけることで、癒しと美しさを追求する体験を提供しています。
アロマ工房内には精油を抽出する設備を配置。
敷地内で育ったローズマリーのほか、立山山麓で栽培されているヒノキの間伐材、
そして周辺の住宅が保有している柚子の木に実った果実など、
地元の材料からも精油や芳香蒸留水を抽出しています。
特にヒノキや柚子は地産地消や
アップサイクルの考えも取り入れた富山の地らしい精油。
タイミングが合えば実際に抽出しているところや、
準備作業を見学することもできます。
専門資格を持つ講師が務めるワークショップも頻繁に開催。
ハーブバスソルトづくりや、藍やラベンダーの茎を使った草木染めなどが楽しめ、
ハーブを身近に生活に取り入れることや
健康と心の豊かさを見直す機会を提案しています。
アロマ工房はショップも兼ねていて、オリジナルブランド〈Taroma®〉の精油や基礎化粧品、ハンドクリームやハーブティーが販売されています。
サンプルを手に取って好きな香りやテクスチャーのお土産選びも可能です。
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レストランは立山連峰と近隣の田んぼが見渡せる広々とした空間。
富山湾で漁れる魚介類はもちろん、
近隣の生産者が育てた食材、目の前の田畑で収穫された野菜など
富山の風土を存分に感じられる素材と
メディカルハーブを合わせたメニューを提供。
食後にはデザートと一緒にメディカルハーブティーも供されます。
ハーブティーは二十四節気に合わせながらブレンド。その年に合わせて変化します。
また立山の風景を切り取りさまざまな活動を受け入れるイベントスペースは、
周囲の山々や水田、ハーブ園に溶け込むように設計されています。
毎月第3土曜、日曜には立山朝市と称したマーケットが開かれ、
新鮮な野菜や山菜、地元の人がつくるお菓子なども販売されます。
またヨガ教室も定期的に開かれるなど、
地元の人々にも開かれたイベントが催されています。
建物は新国立競技場などのデザインにも携わった建築家の隈研吾氏による設計。
ハーブの入った和紙や麦藁の断熱材など、
周囲の田畑でつくられた作物が素材として使用されており、
工業製品だけに頼らず、立山の風土や成り立ちに寄り添って
施設全体を育てていくという思いが込められています。
また近隣の旧小学校や民家をリノベーションした宿泊施設やスパ施設も
近々オープンする予定。
漢方などと並ぶハーブやアロマの力で、
美と健康に寄与する滞在型のリゾート施設Healthian-wood。
忙しい現代人がヘルスコンシャスな休暇が過ごせる場所になりそうです。
information
Healthian-wood(ヘルジアン・ウッド)
*価格はすべて税込です。
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