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posted:2021.8.11 from:沖縄県那覇市 genre:食・グルメ
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writer profile
Saori Nozaki
野崎 さおり
のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。
沖縄を代表する作物サトウキビ。
400年もの栽培の歴史を誇り、今も県内各所で栽培されています。
サトウキビから黒糖を作る製糖工場があるのはほとんどが離島。
その離島とは、粟国島、伊江島、伊平屋島、西表島、小浜島、
多良間島、波照間島、与那国島という8つの島です。
沖縄のサトウキビとサトウキビからできる黒糖の魅力を広く国内外に伝えたい。
その思いで2020年11月に結成されたのがプロジェクトチーム〈ONERUM〉は、
さとうきびを主原料とした「ラム」をつくるプロジェクトです。
〈ONERUM〉では、原料のサトウキビの特徴を生かしたラムが世界的にも少ないことに注目。
品種や8つの島の風土や生産方法など、
サトウキビと黒糖そのものにフォーカスして、ラムの聖地になることを目指しています。
ラム酒は、離島8島でつくられている黒糖を使用して
1島ごとにラムをつくるシングルアイランドシリーズ、
各島の黒糖を使ったラムを主体に原酒を組み合わせるブレンデッドシリーズ、
自社ファームで植えつけたサトウキビを中心にしたワンアイランドシリーズという
3つのシリーズがつくられ、2023年までに続々とラムが誕生する予定です。
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そして、まずは第1弾として完成したのがシングルアイランドシリーズから
伊平屋島の黒糖を使った〈IHEYA ISLAND RUM(イヘヤ アイランドラム)〉。
島には神々の伝説が息づき、
〈クマヤ洞窟〉は日本に複数ある天の岩戸伝説が伝わる日本最南端の地です。
面積は21平方キロメートルと
東京の港区より少し広いぐらいの場所に、1130人余りが暮らしています。
黒糖の年間生産量は466トンで、サトウキビ栽培のほか稲作も盛んな島です。
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〈IHEYA ISLAND RUM〉は、500ミリリットル入りのラム1本あたり、
伊平屋島産の黒糖を贅沢に約700グラム(※)使用。
バタークッキーのような焼き菓子系のニュアンスに、
南の島を想起させるココナッツのミルキーで優しい風味がひろがります。
ほのかな塩味、スパイシーな余韻も特徴的です。
(※)黒糖1キロあたりのアルコール収得量の平均値等から算出した数量
初回製造分限定800本は沖縄県内では2021年7月21日(水)、
全国では8月1日(日)から発売されました。
〈IHEYA ISLAND RUM〉は、ホワイトラムとしてカクテルのベース、
その芳醇な風味と味わいをストレートやロック、ソーダ割りで楽しむのもおすすめ。
トニックで割ると黒糖の風味が引き立ちます。
南の島の酒らしく、パイナップルなどフルーツを添えてソーダを加えたフルーツハイボール、
定番のカクテル、ラムコークなど自宅でも簡単に楽しみたいところです。
〈ONERUM〉は、那覇市首里で170年余りの歴史を持つ瑞穂酒造が中心のプロジェクト。
琉球大学や沖縄県工業技術センター、サトウキビ農家や沖縄のバーの店主らも参加して、
さとうきびの品種や産地から製糖方法、ラムの開発と新たな楽しみ方までを探っています。
ワインのようにサトウキビ畑のテロワールを楽しめるラムが次々と生まれると
いずれは沖縄がおいしいラムの生まれる島として
世界的に知られるようになるかもしれません。
沖縄伊平屋島のサトウキビと島でつくった黒糖から生まれた
〈IHEYA ISLAND RUM〉。
エメラルドグリーンの海に思いを馳せながら、飲んでみたいものですね。
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*価格はすべて税込です。
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