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posted:2021.7.19 from:山形県天童市 genre:ものづくり
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
薄くスライスした単板を重ね合わせる技術・成形合板の
パイオニアである山形県の木工家具メーカー〈天童木工〉。
戦後日本の居住空間の発展に大きく貢献してきた同社は、
2020年6月21日に、創立80周年を迎えました。
これを記念し、昨年より、天童木工の80年を振り返るとともに、
天童木工のものづくりの指針にもなっている
「ジャパニーズモダン」の思想を見つめなおす
〈TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT〉が始動。
今夏、同プロジェクトのメインコンテンツとなる、
気鋭デザイナーとの共作による新作家具が発表されました。
建築・インテリア・プロダクトそれぞれの視点から、
天童木工の今を体現するべく集められた
中村拓志氏、二俣公一氏、熊野亘氏の3名。
中村氏が手がけたのは、成形合板ならではのしなりと柔らかな張りから、
たおやかで美しいフォルムとゆったりとした座り心地を追求した〈Swing chair〉。
身体を包み込むようなT字型の背は、肘置きの機能も兼ね備え、
快適なデスクワークをサポートしてくれます。
脚部は回転脚、無垢脚、ソリ脚、3タイプをラインナップ。
用途や空間に合わせて、ぜひお好みの一脚を選んでみてください。
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二俣氏は、無垢材の脚を複数の成形合板のパーツで挟むという斬新な構成に挑戦。
前後どちらからでも座ることができる背板のないバックレスタイプをベースに、
パーツの組み合わせで、背ありタイプ、あるいは複数脚を連結させたベンチタイプへと
展開できるチェアとなっています。
特徴的なパーツの組み合わせによる独創的なフォルム、
インテリアとしても抜群の存在感を発揮してくれそうです。
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熊野氏は、ベーシックなシルエットながら、
どこか新鮮さを放つ一脚に成形合板の魅力を凝縮。
背と一体の滑らかな座面、さらにそれを支える4本の脚と
フレームのすべてに成形合板を採用。
背裏の手掛け(笠木)など、こだわり抜いたディテールが
その独特な後姿をより一層引き締めています。
この普遍的な美しさを帯びた一脚、
目に止まるたびにほれぼれと見入ってしまいそうですね。
また、天童木工 東京ショールーム&ストアと代官山 蔦屋書店2号館では、
〈TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT〉のエキシビションが開催。
天童木工が協働してきた建築家やデザイナーとの数多の仕事を、
時代順に追いかけた書籍『天童木工とジャパニーズモダン』をはじめ、
上記の新作家具とともに、建築、インテリア、プロダクトの視点から生まれた
天童木工の名作家具をあわせて展示されています。
長きに渡り天童木工が築いてきた歴史を、この機会にぜひチェックしてみては?
information
TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT
新作発表会
会期:開催中~2021年7月30日(金) ※毎週水曜定休、7月22日~23日休
会場:天童木工 東京ショールーム&ストア
住所:東京都港区浜松町1-19-2
予約:0120-24-0401(お客様相談室 受付時間10:00~17:00/水曜・祝祭日を除く)
※新型コロナウイルス感染症感染予防のため事前予約制。詳しくは上記電話番号からお問い合わせを。
BOOK & FUNITURE フェア
会期:開催中~2021年8月6日(金)(予定)
会場:代官山 蔦屋書店2号館
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5
*価格はすべて税込です。
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