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〈こうち二段階移住〉
“ずっと住みたい”場所を
見つけてほしい!
高知が新たな移住サポート制度を
スタート

コロカルニュース

posted:2019.11.4   from:高知県高知市  genre:暮らしと移住

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

ふたつのステップを踏んで、安心して移住を

引っ越しには、期待と不安がつきもの。
新しい土地への移住となれば、なおさらです。
移住経験者にアンケートをとったところ、
6組に1組が移住地を去ったという結果(※)もあるそうです。

いま高知県で、そんな移住者の不安を減らし、
サポートしていく「二段階移住」という取り組みが始まっています。
二段階移住とは、ふたつのステップを踏み「ずっと住み続けたい」と
思える場所を見つけ、移住するというもの。

【こうち二段階移住 PR動画】下調べもせずに憧れと勢いだけで地方移住決めた夫婦の話、聞く?

第1段階目では都市部の環境に近い高知市に物件を借りて滞在し、
そこを拠点に県内を巡って自分に合った場所を見つけ、
第2段階目で本格的に移住をするということを薦めています。
またその間には、移住専門スタッフや補助金制度などのサポートも得られます。

神奈川県から高知県吾川郡いの町へ移住した小野義矩さんは
「実際に移住して暮らしてみないとわからないことは沢山あります。
インターネットを活用して調べても、
移住前に全ての不安・心配事がなくなることは恐らくないです。
多かれ少なかれ、あらゆる面で大都市圏とのギャップは感じるでしょう」とコメント。

高知市全景

高知市全景

高知市市街。まちなかを路面電車が走る。

高知市市街。まちなかを路面電車が走る。

また、大阪府から高知県室戸市へ移住し、現在はサラリーマン漁師として
椎名大敷組合に勤務する多田満さんは
「私はサーフィンつながりで知り合いがたくさんいたので、
家も仕事も紹介してもらえましたが、
知り合いが少ないとなかなか難しいと思うので、
紹介してもらえるような知り合いをつくっておくといいと思います」とアドバイス。

——ということは、とにかく現地に足を運び、
地域の人たちと知り合い、ギャップをなくしていくことが大切になりそう。
高知への移住を考えている方は、ぜひ二段階移住のサポートを活用して
このステップを踏んでみてはいかがでしょうか?
そこで、実際に高知へ移住した方の体験談をご紹介します。

※移住経験者対象790名(全国4,800名うち移住経験者790名)平成30年10月調査実施:株式会社読売連合広告社調べ

宿毛市へUターン移住した〈kino shoe works〉木下藤也さん。

宿毛市へUターン移住した〈kino shoe works〉木下藤也さん。

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高知へ移住した方からのアドバイス。創業支援制度も

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〈田野屋塩二郎〉佐藤京二郎さん

〈田野屋塩二郎〉佐藤京二郎さん

二段階移住の公式サイトには、実際に高知へ移住した方の
体験談が載っています。ここでは、その一部をご紹介します。

「日本一の塩をつくる」という思いで高知県・田野町へ
移住したのは、東京都出身の佐藤京二郎さん。

はじめは高知県・黒潮町の塩づくり名人、吉田猛さんのもとで修行後、
「師匠を超える塩をつくる」と心に決め独立。
起業するにあたり高知県内の市町村を訪ねましたが、
なかなか取り合ってくれるところが見つからなかったといいます。

東京から移住をした佐藤さん

東京から移住をした佐藤さん

そんな時に受け入れてくれたのが田野町。
「ぜひ来てほしい。田野町で日本一の塩をつくってほしい」と言われ、移住を決意しました。

そのことを聞いた師匠から「田野の名前を背負って世界に出ろ!」と言われた佐藤さん。
いまでは「田野屋塩二郎」と名のり、塩をつくり続けています。

「今の仕事は自然相手の仕事のため、
規則正しい人間らしい生活ができています。そこが都会の生活との大きな違いです。
また田舎ですので、お金を使うところがなく、お金も貯まります。
逆を言えば、飲食店が少ないことや交通が不便ですね」(佐藤さん)

〈kino shoe works〉

〈kino shoe works〉

続いて、高知県宿毛市ご出身の木下藤也さんは、
埼玉、東京、千葉を経て2013年にUターン。
「自分たちの暮らしにあった靴づくり」をコンセプトに、
木型からつくるフルオーダー靴の店〈kino shoe works〉を起業しました。

そこにあったのは、故郷で起業したいという思いと、
子どもを伸び伸びと育てたいという思い。

「都会では、小さな公園や児童館で遊ぶことが中心だったのですが、
移住してからは、沢山の植物や昆虫に触れられる
広い公園や野原を走り回って遊べるようになり、
伸び伸びと子どもらしく育ってくれています」と語っています。

また、高知では開業・創業する人への支援も行っています。

高知市へ移住した方が開業したゲストハウス&カフェ〈とまり木〉。「発見を生み、変化を楽しめる旅」をコンセプトに、新しい場づくりに取り組んでいる。

高知市へ移住した方が開業したゲストハウス&カフェ〈とまり木〉。「発見を生み、変化を楽しめる旅」をコンセプトに、新しい場づくりに取り組んでいる。

ユニークなのは、県内10か所にある「チャレンジショップ」というもの。
将来店を開きたいと考えている人が
ひとつの店舗を2〜4つの店がシェアしながら、お試し開業できる施設です。
詳しくはウェブサイト〈こうち創業village〉をチェックしてみてください。

高知市内で開かれている日曜市。

高知市内で開かれている日曜市。

ユニークなサポートで移住者を迎える高知市。
気になった方は、まずは旅に出かけてみてはいかがでしょうか?

information

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こうち二段階移住

相談窓口:高知市政策企画課 移住・定住促進室

電話:088-823-8813

こうち二段階移住:https://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/01/010999/renkei-nidankaiiju/

こうち創業village:http://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/kochi-sogyo-village/index.html

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