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生誕120年!
兵庫県・姫路で川端康成の
大規模展覧会が開催

コロカルニュース

posted:2019.9.20   from:兵庫県姫路市  genre:アート・デザイン・建築

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writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

ロダン『女の手』を見る川端康成撮影:林忠彦

川端の“美術”と“文学”それぞれの側面にフォーカス

今年は日本人初のノーベル文学賞受賞作家・川端康成の生誕120年の年。
それを記念して、兵庫県にある姫路市立美術館と姫路文学館で
〈生誕120年 文豪川端康成と美のコレクション展〉が開催されています。

さまざまな美術品を収集していたことでも知られる川端康成。

国宝 池大雅《十便図》より「釣便」1771年公益財団法人川端康成記念会蔵

国宝 池大雅「十便図」より『釣便』 1771年 公益財団法人川端康成記念会蔵

岸田劉生「童女像」 1923年東山家蔵

岸田劉生『童女像』 1923年 東山家蔵

国宝に指定される浦上玉堂の《凍雲篩雪図》から、
池大雅・与謝蕪村の《十便十宜図》、土偶や仏像などの古美術、
東山魁夷・古賀春江・草間彌生といった近現代日本美術、
ロダン・ピカソといった西洋美術に至るまで、そのジャンルは幅広いものです。

東山魁夷『古都』(光悦垣直筆装) 1973年公益財団法人川端康成記念会蔵

東山魁夷『古都』(光悦垣直筆装) 1973年 公益財団法人川端康成記念会蔵

ノーベル文学賞メダル1968年公益財団法人川端康成記念会蔵

ノーベル文学賞メダル1968年 公益財団法人川端康成記念会蔵

良寛《恁麼》江戸時代 公益財団法人川端康成記念会蔵

良寛『恁麼』 江戸時代 公益財団法人川端康成記念会蔵

夏目漱石《五言絶句》 1914年公益財団法人川端康成記念会蔵

夏目漱石『五言絶句』 1914年 公益財団法人川端康成記念会蔵

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この展覧会では、美術館・文学館あわせて280点が登場。
川端康成が収集した美術品を展示し、その審美眼を探るとともに、
近年自邸で新たに発見された初恋の人・伊藤初代宛の未投函書簡や、
夏目漱石・太宰治・谷崎潤一郎・三島由紀夫ら文豪たちの
書幅や書簡、生前の愛用品なども公開。
“美術”と“文学”、それぞれの側面からフォーカスした
川端と所縁のある品が大集結します。

姫路市立美術館では、ロダンの彫刻やピカソの素描、国宝『十便十宜図』の画帖、
豪華本『古都』のために東山魁夷が手がけた琳派風の装丁、
人間国宝 黒田辰秋による漆芸や木工、草間彌生までラインナップ。
川端のその確かな眼力に驚くことでしょう。

第1章:川端と西洋美術
第2章:川端と古美術
第3章:川端文学と装丁画
第4章:川端と近現代工芸
第5章:川端と近現代絵画

一方の姫路文学館には、川端作品をはじめ、直、
初恋の人・伊藤初代宛の未投函書簡などが登場。
さらに古典資料や川端が愛した国宝 浦上玉堂『凍雲篩雪図』、
夏目漱石・太宰治・谷崎潤一郎・三島由紀夫ら
文豪たちの書幅や書簡なども展示されます。

第1章:文豪・川端康成 そのひととなりと作品
第2章:川端の見つめた伝説
第3章:川端コレクションと播磨
第4章:文豪たちの息づかい
第5章:文豪が愛した空間

川端のひととなり、そして巨匠たちの交流も見て取れる内容に。
これはファンならずとも、チェックしておきたい大充実の展覧会ですね。

さらには多数のトークイベントも。
こちらも細かくテーマが分けられており、どれも気になるものばかり。

オープニング・ギャラリートーク
日時:9月14日(土曜日)11:00~
講師:水原園博 氏(公益財団法人川端康成記念会東京事務所代表・本展企画)
会場:姫路市立美術館 企画展示室
参加費:無料 ※ただし本展覧会の観覧券が必要です。

記念講演会「時代のうねりと川端康成」
日時:9月14日(土曜日)14:00~15:30
講師:水原園博 氏(公益財団法人川端康成記念会東京事務所代表・本展企画)
会場:姫路文学館 北館3階 講堂
参加費:無料(定員150人・先着順)

川端康成日曜講座
日曜講座① 「川端康成 その人とふるさと」
日時:9月22日(日)14:00~15:30 ※開場は13:30
講師:今井瞳良(茨木市立川端康成文学館学芸員)
会場:姫路市立美術館 2階 講堂
参加費:無料(定員80人・先着順)

日曜講座② 「川端康成、その初恋の秘密」
日時:9月29日(日)14:00~15:30 ※開場は13:30
講師:森本穫 氏(川端康成学会特任理事)
会場:姫路文学館 北館3階 講堂
参加費:無料(定員150人・先着順)

日曜講座③ 「国宝《十便十宜図》と国宝《凍雲篩雪図》」
日時:10月20日(日)14:00~15:30 ※開場は13:30
講師:守安收 氏(岡山県立美術館館長)
会場:姫路市立美術館 2階 講堂
参加費:無料(定員80人・先着順)

日曜講座④ 「東山魁夷芸術の魅力」
日時:9月27日(日)14:00~15:30 ※開場は13:30
講師:松浦千栄子 氏(長野県信濃美術館東山魁夷館学芸員)
会場:姫路市立美術館 企画展示室
参加費:無料(定員80人・先着順)

日曜講座⑤ 「川端康成と横光利一」
日時:11月3日(日)14:00~15:30 ※開場は13:30
講師:黒田大河 氏(大阪樟蔭女子大学教授)
会場:姫路文学館 北館3階 講堂
参加費:無料(定員150人・先着順)

こどもギャラリーツアー
日時:9月28日(土)、10月19日(土)、各日11:00~
対象:小・中学生のお子様とその保護者
講師:姫路市立美術館学芸員

会場:姫路市立美術館 企画展示室
参加費:無料 ※ただし、本展覧会の観覧券が必要です。

展示解説会
日時:11月2日(土)14:00~
講師:姫路文学館学芸員
会場:姫路文学館 北館3階 講堂
参加費:無料(定員150人・先着順)

ミュージアム朗読会+演奏会「川端文学と四重奏のしらべ」
日時:10月5日(土)11:00~/14:00~ ※2回とも内容は同様
朗読:土方淳子 氏
演奏:カルテットPoco a Poco
会場:姫路市立美術館 企画展示室
参加費:無料 ※ただし、本展覧会の観覧券が必要。

読書の秋ということで、この秋は川端作品を読みつつ、
両館に足を運んでみてはいかがでしょうか。

information

map

生誕120年 文豪川端康成と美のコレクション展

会期:2019年9月14日(土)~11月4日(月・振休)

休館日:月曜(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)

会場:姫路市立美術館 企画展示室、姫路文学館 企画展示室・特別展示室

2館分観覧料:一般 1400円(1120円)|大学・高校生 600円(480円)|中学・小学生 300円(240円) ※( )内は前売・20人以上の団体料金 ※1館分の観覧券はなし。

主催:姫路市立美術館、姫路文学館、神戸新聞社

監修:川端香男里(公益財団法人川端康成記念会理事長)、平山三男(同評議員)、齋藤進(東山家秘書)

企画:水原園博(公益財団法人川端康成記念会東京事務所代表)

協力:MBS

後援:NHK神戸放送局、サンテレビジョン、播磨時報社、播磨リビング新聞社、姫路ケーブルテレビ、姫路シティFM21、ラジオ関西

〇前売券および当日券取扱い場所

チケットぴあ(Pコード:769-902)、ローソンチケット(Lコード:53734)、セブン-イレブン、イープラス、CNプレイガイドほか、コンビニエンスストア

Web:姫路市立美術館姫路市立美術館

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