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posted:2019.7.12 from:東京都港区 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
現代まで受け継がれてきた工芸文化に敬意を払いつつ、
次世代の才能あるアーティストを見つけ出すことを目的に、
ラグジュアリーレザーブランド・ロエベが立ち上げた
〈ロエベ ファンデーション クラフト プライズ〉。
審査員には、プロダクトデザイナーの深澤直人氏や
プリツカー賞を受賞した建築家で工業デザイナーのパトリシア・ウルキオラ氏
といった世界の第一線で活躍するアーティストらが名を連ね、
年々回を重ねるごとに規模が大きくなっています。
そんな同賞の第3回目の授賞式が、先日6月25日に
赤坂にある草月会館で開催されました。
今回グランプリに輝いたのは、京都市立芸術大学および
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブアートで学び、
伝統的な漆塗りの技法を用いたアート作品を発表している
日本人アーティストの石塚源太氏。
作品は、スーパーマーケットで売られているメッシュ袋に入った
みかんのかたちをインスピレーションソースに製作した漆塗りのオブジェ。
デコボコとした形状はそのままに、艶やかで奥行きのあるものとなっています。
漆も、このような現代アートの領域にまで広げられるなんてびっくり。
特別賞にはエディンバラ拠点のアーティスト・ハリー・モーガン氏と
イギリスを拠点にする日本人の高樋一人氏が選ばれました。
授賞式には、〈ロエベ〉のクリエイティブ ディレクターである
ジョナサン・アンダーソン氏をはじめ、
審査員、ファイナリスト、女優の鈴木京香氏らが出席。
現在草月会館では、日本人10名の作品を含む
ファイナリスト29名の作品が展示されており、7月22日まで一般公開中。
ちなみに今回、日本人ファイナリストは過去最多だったのだそう。
日本人作品はもちろん、世界各地に存在する工芸技術を現代の感覚で解釈した
コンテンポラリーなクラフトは、どれもウィットに富んでいて本当にかっこいい。
草月会館に浮かんだフレッシュで力強い才能を、この機会にお見逃しなく。
information
Loewe Craft Prize 2019
ロエベ ファンデーション クラフト プライズ 2019
会期:~2019年7月22日
会場:草月会館 東京都港区赤坂7-2-21
時間:10:00~19:00 、~20:00(金曜)
料金:入場無料
定休日:無休
Web:http://craftprize.loewe.com/ja/home
トークセッション
日時:7月6日 14:00~15:30
登壇:皆川明(minä perhonen代表、デザイナー)、吉泉聡(TAKT PROJECT Inc.代表 、デザイナー)
日時:7月13日 14:00~15:30
登壇:西尾洋一(『Casa Brutus』編集長)、上條昌宏(『AXIS』編集長)
日時:7月20日 14:00~15:30
登壇:石塚源太(本年大賞受賞者)
モデレーター:川上典李子(ジャーナリスト/21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター)
会場:草月会館(談話室)
参加方法:当日先着順
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