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posted:2019.6.19 from:岡山県総社市 genre:ものづくり
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writer profile
Saki Ikuta
生田早紀
いくた・さき●インディペンデントな広告会社『ココホレジャパン』の新米アシスタント。生まれも育ちもド田舎の27歳。やばい芋ねえちゃんとして青春時代を過ごす。その野暮さは現在も健在! さりげなく韻を踏むことが生業です。
堀家ハッカ茶のブレンドハーブ乾燥風景。
岡山県総社市で2016年からはじまった
〈堀家ハッカ・プロジェクト〉はご存知ですか。
このプロジェクトは、ハッカ栽培の先駆けとなった総社市出身の秋山熊太郎にちなんで、
衰退した岡山のハッカを復活させようという取り組みです。
乾燥中のハッカ。
岡山ハッカの特徴は、清涼感のもととなるメントールを多く含み、
甘みを含んだ柔らかな香りがあるところ。
その良さを生かしたさまざまな商品が開発され、
魅力を伝えるためのイベント「備中薄荷物語」も開催されています。
〈堀家ハッカ茶〉300円。ハッカと相性のよいハーブをセレクトし、ブレンド。ハッカのほどよい清涼感とハーブの香りで心身共に癒される。パッケージはかつて総社で栄えた売薬業「備中売薬」で実際に使われていたデザインを使用。
〈ハッカミストとハッカ石鹸(小)のセット〉1,000円。ミストには天然のハッカ精油を使用。シュッとひと吹きするだけでハッカの爽やかな空気感に包まれます。石鹸は、長野の石鹸アーティスト〈kakapoせっけん〉が岡山ハッカを使って製作。天然のオリーブオイルと調合しており、清涼感がとても心地いい。
イベント「備中薄荷物語2019」の際の販売ブース。当日は土岐隆信氏の講演や、ハッカを使ったリラクゼーション空間の展示も行われました。
毎週金曜日に旧堀和平邸でオープンする〈Hakka café〉では、ハッカを使った料理やドリンクが楽しめます。
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旧堀和平邸の裏庭で栽培している岡山ハッカ。
ハッカはもともと仏教伝来とともに中国から渡来したと考えられているそう。
その中で、換金作物としてのハッカに注目し、
大規模な作付けを始めたのが秋山熊太郎でした。
総社での栽培を起点に、ハッカ栽培は日本各地へ浸透。
江戸〜昭和初期にいたるまで、日本は世界一のハッカ生産国だったのです。
しかしながら、インドやブラジルなどで生産される安価なハッカや
合成ハッカの登場で、日本のハッカ産業は急激に勢いを失っていきました。
旧堀和平邸。ここを拠点に〈総社商店街筋の古民家を活用する会〉は、〈つながるカフェ 線〉など地域の人と古民家を生かしたまちづくりを行っています。
そうした中、伝統的な岡山ハッカの活用に着目したのが
〈総社商店街筋の古民家を活用する会〉。
総社にゆかりのある秋山熊太郎が手がけた岡山ハッカを復活させようと、
ハッカを使った商品の開発やハッカの歴史を伝えるイベントを開催しています。
近年のハッカブームの火付け役である、土岐隆信氏のバックアップを受けながら、
県立高松農業高校でハーブの栽培法を学ぶなど、
地域とともに日々切磋琢磨しています。
ハッカ製品の原材料のうち約90%は合成ハッカだという昨今ですが、
メントールを多く含む上質な岡山ハッカも、ぜひ暮らしの中に取り入れてみてください。
information
堀家ハッカ・プロジェクト
運営:NPO法人 総社商店街筋の古民家を活用する会
活動拠点:旧堀和平邸 岡山県総社市総社2-5-20
公式HP:http://www.soja-kominka.com/hakka.html
公式facebook:https://www.facebook.com/soja.kominka/
カフェ:Hakka café
カフェの情報:旧堀和平邸で毎週金曜日に営業しています。
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