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“もち食の多彩さ全国一”の
岩手県一関市
せつなくも美しい
セミドキュメンタリー映像を公開!

コロカルニュース

posted:2018.8.23  from:岩手県一関市  genre:暮らしと移住 / 活性化と創生

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

Kiyoko Hayashi

林貴代子

はやし・きよこ●宮崎県出身。旅・食・酒の分野を得意とするライター・イラストレーター。旅行会社でwebディレクターを担当後、フリーランスに転身。お酒好きが高じて、唎酒師の資格を取得。最近は野草・薬草にも興味あり。

お正月に供える鏡もち、
年明けにいただくお雑煮、季節の行事や祭礼でふるまわれる
あんこ、きなこ、ゴマをたっぷりからめた、おはぎやぼたもち、
醤油のこげるような香ばしい匂いをたどれば、店頭で焼かれる磯辺焼き。

日本の伝統食である “もち”。
地域別、県別、大きくわけて東西別と、
食べられ方、もちをつく日どり、供えられ方など、
多彩な文化がはぐくまれてきた食べ物のひとつです。

なかでも、「もちの食べ方の多彩さは全国一」といわれる、岩手県一関市。
北上川下流域の豊かな稲作地帯であるこのエリアには、
古くからもちにまつわる食文化が根づいています。
驚くことに、「もち暦」なるものが存在し、年に60回以上ももちをつくのだとか!

そんな一関市のもち食文化をテーマにした映像が、
一関youtubeチャンネルと、観光協会HPにて公開されました。

ストーリー

鎌倉~室町時代の景観をほぼ残しているといわれる、
岩手県一関市の骨寺地域(ほねでらちいき)。

ユナ(15歳)は、ここに住む中学3年生。
祖母の葬式に、臼と杵でどうしてももちがつきたいという祖父。
もちつき機でもおいしいもちはつける、と説得する家族ですが、
めったに我をはらない祖父の願いもあって、古来の方法でもちをつくことに。
思春期のユナは、仕方なくもちつきを手伝いますが、
祖父の表情からにじみ出る何かを敏感に感じとります。

ユナの通う本寺中学校は、今年いっぱいで閉校となることが決定。
親友のシホは隣町へ引っ越すことになり、
ひそかに想いを抱くタツ兄は、進学のため東京へ。
亡くなった祖母の声も忘れてしまいそうになったユナは、
すべてが自分のもとを去っていくような悲しみのなかで、
祖父との会話から、ひとつの思いをかため――。

一関のとある一年を、美しい風景のなかで綴った物語。

この映像のテーマは、“もち”。
テーマだけみれば、「?」と首をかしげてしまうかもしれませんが、
一関では、日々の暮らしや、ハレの日、人生の大切な場面には、
必ずもちをつくという文化があります。

この地において、もちをついて一緒に食べるという行為には、
互いに幸せをわかち合い、悲しさ、辛さも共に背負い、
絆を強める意味が込められているのだそう。
伝統や記憶が少しずつ消えようとしているなかで、
それぞれが抱く大切なものをつないでいこうと努力する人々が、この映像には描かれています。

伝統的なもちつきの風景、上棟式、神前への御供え、お祭り、伝統芸能。
どこかに置き忘れてしまっていたかのような、懐かしくもあたたかな暮らしの営みと、
泣きたくなるくらい美しい映像に、目が離せなくなるはずです。

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制作はトップクリエーターの手によるもの

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制作について

本作は、一関の本寺地区を中心に、2017年8月から撮影が行われました。
映像中の本寺中学校は、実在する中学校。
ですがストーリーと同様に、2018年3月をもって閉校となりました。

主人公のユナ役は、実際に本寺中学校に通っていた佐藤由奈さん。
ユナの友人、弟たち、家族のほか、一関市民も出演しており、
なんとプロの役者はひとりもいないのだとか!

ロケハン、オーディションから始まり、
市民の協力をうけ、夏祭りのシーンから撮影を開始し、卒業式まで、
全体では1年を追う撮影が行われました。

かぎりなくリアルな本寺地区の日常が描かれ、
ストーリーはフィクションながらも、“セミドキュメンタリー”ともいうべき物語となっています。

そんなチャレンジングな映像のメガホンをとったのは、
蒼井優主演の映画『たまたま』の監督であり、
SUNTORY『男と女』(小栗旬・水原希子)、
JR 東日本 JR SKISKI『青春は純白だ』(本田翼・窪田正孝)、
KOSE『LOVE ROUGE』(安室奈美恵)など、
これまで400本以上のCMや、福山雅治『家族になろうよ』などのMVを手がけてきた、
映像ディレクターの小松真弓さん。

撮影には、広告写真やTVコマーシャルなどで活躍する広川泰士さん。
世界各都市での個展、美術展への招待出展の経験を持ち、
国内外の美術館にコレクションされるほどのアーティスト。

そんなトップクリエーターのふたりが携わっているとあっては、なおさら見逃せません!

今回の映像は、一関もち食推進会議が製作。
マガジンハウス〈コロカル〉と
〈一般社団法人世界遺産平泉・一関DMO〉が制作にあたりました。

この映像とは別に、1時間のフルバージョン作品も用意されており、
ゆくゆくは劇場やイベントでの上映を行う予定。
乞うご期待!

information

一関市もちPR動画 「もち」

監督:小松真弓

撮影:広川泰士

制作:一関もち食推進会議

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