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posted:2018.6.23 from:千葉県佐倉市 genre:アート・デザイン・建築 / エンタメ・お楽しみ
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
2018年7月10日(火)〜9月17日(月・祝)、
千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館にて
おみやげにスポットをあてる企画展示
『ニッポンおみやげ博物誌』が開催されます。
日常的にやりとりされる、おみやげ。
おみやげは旅の思い出をわけあえるお楽しみです。
でも本展が注目するのは、おみやげの楽しい一面だけではありません。
おみやげの織りなす贈答文化や、
おみやげが生まれる場所とその特質、旅を経験する人々との関係。
そして消費され、保管され、ときに忘却されるおみやげの行方にも注目していきます。
会場には、おなじみの地方名産品から
滅多にお目にかかれない珍品・名品まで、
近世から近・現代のおみやげが大集合。
国立歴史民俗博物館の所蔵資料を中心に、約1300点が展示されます。
また、コレクションを通して、日本人における「人」と
「もの」、そして「物語」のつながりも問い直すそう。
人はなぜおみやげを集めるのか?おみやげのコレクションから、
日本文化の意外な特質が見えてくるかもしれません。
第1章では、アーリー・モダン(初期近代)とも訳される江戸時代のおみやげを紹介。
今にも続く旅や観光文化の多くは、江戸時代に育まれたのだそう。
この章では、近代以降のおみやげに見られるいくつかの系譜を紹介していきます。
第2章では、観光地のブランド化とおみやげの波及にフォーカスを当てます。
じつは、新たな「名所」の選定と創造が
行われるようになったは明治期だったのだとか。
それを機に、旅の新たな目的やおみやげが生まれました。
さらに近年は法改正や世界遺産の登録制度などを通じ、
名所や観光地を格付けるように。
この章では、観光地をどのようにしてブランド化していったのか、
おみやげを通して検証していきます。
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第3章では、さまざまな旅の目的や経験と結びつくおみやげの諸相を紹介。
アイヌ民芸品の「鮭咥え熊」や赤べこなど、
自然の風物や景観や、有名な建造物、
各地に伝わる有形・無形の文化資源をモチーフとしたおみやげや、
近年人気のご当地キャラクターを採用したおみやげなどを紹介します。
第4章では、多様化する旅の目的とそれに関連したおみやげに着目。
おみやげの定番である食品や雑貨から、個性的なおみやげ、
海外でしか手に入らないおみやげまでを展示します。
最後の第5章では、おみやげの行方を見ていくそう。
職場や家庭に持ちゆかれたおみやげたちは、
どのようにふるまい、どのように扱われていったのか。
また消費され、利用され、保管され、あるいは忘却されるおみやげは、
何を語り、何を表しているのか。
展示資料を通して、おみやげの意味を考えるきっかけをつくります。
さらに、おみやげとコレクターの関係についても考察。
おみやげのいくつかのジャンルを通して、
人がどのようにコレクターになるのか、
どんなこだわりを持ってものを集めるようになるのか検証していきます。
これは興味深いですね!
7月14日(土)は、歴博講演会
「おみやげからみる日本文化の特質とその広がり」も開催されます。
講師は歴博の研究部 民俗研究系 准教授の川村清志さん。
口頭伝承の近代的展開や祭礼芸能の実践と習得過程の探求、
メディアによる民俗文化の再表象過程、
現代日本のサブカルチャーと伝統文化などを研究されているお方です。
ぜひチェックしてみてくださいね!
information
企画展示『ニッポンおみやげ博物誌』
開催日:2018年7月10日(火)〜9月17日(月・祝)
時間:9:30〜17:00(入館は16時30分まで)※開館日・開館時間を変更する場合があります。
会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B
住所:千葉県佐倉市城内町 117
アクセス:京成「上野」駅から京成「佐倉」駅(約55分)下車、徒歩約15分。またはバス約5分。(南口1番乗場から、ちばグリーンバス田町車庫行き乗車、「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館」下車) 詳しくはこちら
電話: 03-5777-8600(ハローダイアル)
入館料:830(560)円 / 高校生・大学生:450(250)円/小・中学生:無料
※( )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は高校生は入館無料です。
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館が無料です。
休館日:月曜日(休日の場合は翌日が休館日となります)※ただし、8月13日は開館
主催:大学共同利用機関法人人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
Web:国立歴史民俗博物館
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