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連載

宮城の海の幸!
初めてでも簡単にできる
〈ほやめし〉レシピ

日本列島カンタン郷土食
vol.009

posted:2014.12.1  from:宮城県  genre:食・グルメ

〈 この連載・企画は… 〉  地域ごとにさまざまな郷土料理がありますが、なかなか食べないし、伝えられていない。
コロカルはそれをちょっと心配してました。そんなときに郷土料理を後世に伝える全集が編集部で話題になり。
これを教科書に、いろんな人ともつながって、郷土料理を身近にする連載をしよう!ということに。
料理人・後藤しおりさんがアレンジした、家庭でおいしくカンタンに作れる郷土料理を、都道府県別に紹介していきます!

profile

Shiori Goto
後藤しおり

ごとう・しおり●実家は福島県で寿司屋を営む。ブータン料理店、野菜料理店などを経て、2012年7月に独立。世田谷を拠点にケータリング、ロケ弁、出張料理人として活動。不定期でアトリエでイベントなども行う。
http://gotoshiori.com/

photographer profile

Tetsuka Tsurusaki
津留崎徹花

つるさき・てつか●フォトグラファー。東京生まれ。『anan』『Hanako』など女性誌を中心に活躍。週末は自然豊かな暮らしを求めて、郊外の古民家を探訪中。コロカルで『美味しいアルバム』も連載中。

writer profile

Akiko Saito
齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県生まれ。コロカル編集部編集担当。好きな郷土料理は宮城県亘理町のはらこめし。
https://twitter.com/akiko_saito

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!

宮城は全国8割を占めるほやの一大産地

今回ご紹介するのは、『日本の食生活全集4 聞き書 宮城の食事』
に掲載されている宮城県の食事から。
宮城県の特産物である「ほや」を使った「ほやめし」です。

そもそも「ほや」をご存知ない方も多いのでは?

「ほや」の別名は「海のパイナップル」。
見た目は植物のようだけど、脊索動物という種類の
れっきとした動物なんです。片方の角から水を吸い込んで
水中のプランクトンから栄養を吸い取り、
もう片方の穴から水を排出して生きているという不思議な動物。
新鮮なほやはフルーティな、サフランのような、独特の磯の香り。
皮から内蔵まで、まるごとおいしくいただけます。
でも、すごく傷みやすいので、なかなか東北以外に
出て行くことがありません。
まだそのおいしさを知られていない、隠れた名物なんです。
宮城で採れるほやも、国内よりも韓国への輸出のほうが多いのだとか。

気仙沼のマスコットはほやのこどもの「ほやぼーや」。

そんなほや、宮城県ではよく食べられています。
北上丘陵ではそばのだし汁にしたり、船型山麓では
年越しに「ほやなます」を作ることも。
三陸で採れたとれたては格別で、本の中にも
「海で殻をはぎ、海水で洗って丸ごと食べるのが一番おいしい。
一人でどんぶり一杯ぐらい食べられる」と書かれているほど。

そんなおいしいほやを、ぜひ宮城県以外の人にも
食べてもらいたい! ということで、しおりさんが
「ほやめし」のレシピを作りました。
福島出身のしおりさんにとって、ほやは身近な存在。

「実家が寿司屋なので、父がよくほやをさばいてくれていました。
子どもの頃は見た目のインパクトで全く食べられなかったのですが、
大人になっておいしいと感じるようになったんです」

地元の若い人にとっても、ほやは調理するのに戸惑う
食材ですが、しおりさんが調理しやすいレシピを
作ってくれました。

「今回は炊き込みご飯にしました。ほやの殻でとった出汁で
ご飯を炊くので、ほやのおいしさを存分に味わえます。
初めてほやを味わう人にも食べやすい炊き込みご飯ですよ」

見るからにとっつきにくそうなイメージのほや。
処理方法も詳しく説明します。ぜひ作ってみてください!

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★宮城 ほやめし(4人前)

材料

ほや … 1個

米 … 2合

【 塩 … 9g 水 … 300ml 酒 … 50ml 】

塩 … 少々

薄口醤油 … 小さじ2分の1

1. ほやを掴んで、中の水を抜きます。

2. 二等分に切ります。

3. それをさらに4つに分け、殻ごと8等分に切ります。

4. 鍋にのお水と塩、酒を入れて煮立たせます。ほや入れ、3分程茹でてください。

5. 茹で汁はザルでこして冷ましておきます。

6. お次はご飯の用意。米を研ぎ、15分浸水させてザルにあげます。炊飯器にお米、の茹で汁、塩少々、薄口醤油を入れる。足りない分の水は目盛り部分まで足す。15分浸水させてから炊きます。通常の白米の炊飯時間でOKです。

7. ご飯を炊いている間に、茹で上がったほやを仕上げます。

8. ほや身を殻からはずし、5ミリ幅くらいに刻みます。

9. ご飯が炊きあがったら、さっくりと混ぜます。

完成!
潮の香り高い、ジューシーな炊き込みご飯の出来上がり。

「ほやは夏場が旬。炊き込みご飯のほかに、
シンプルに蒸したり、さっとお酢で和えたりするのも
おいしいですよ」(しおりさん)

ぜひほやをみかけたら、チャレンジしてみてください。

書籍情報

日本の食生活全集4 聞き書 宮城の食事

著者:「日本の食生活全集 宮城」編集委員会
出版:農山漁村文化協会(農文協)

日本の食生活全集とは:おばあさんからの聞き書きで、各県の風土と暮らしから生まれた食生活の英知、消え去ろうとする日本の食の源を記録し、各地域の固有の食文化を集大成する書籍。四季の食事に加えて、救荒食、病人食、妊婦食、通過儀礼の食、冠婚葬祭の食事等を記録している。

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