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連載

郡上おどりに魅せられ下駄職人に。
〈郡上木履〉が生み出す、
地産地消のイノベーション

NIPPON 47 Beer Spots&Scene!
全国、心地いいビールスポット
vol.017

posted:2016.6.2  from:岐阜県郡上市  genre:食・グルメ

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〈 この連載・企画は… 〉  その土地ならではの風土や気質、食文化など、地域の魅力を生かし
地元の人たちと一緒につくった特別なビール〈47都道府県の一番搾り〉。
コロカルでは、そのビールをおいしく飲める47都道府県のスポットをリサーチしました。
ビールを片手に、しあわせな時間! さあ、ビールのある旅はいかがですか?

writer profile

Takatoshi Takebe

武部敬俊

たけべ・たかとし●岐阜出身。名古屋在住。出版/編集職に従事した後、ひとりで雑誌『THISIS(NOT)MAGAZINE』を制作・出版。多数のイベントを企画制作しつつ、現在は『LIVERARY』というウェブマガジンを日々更新/精進しています。押忍! liverary-mag.com

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撮影:太田昌宏

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47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
岐阜でコロカルが向かったのは、〈郡上おどり〉で知られる郡上市。

郡上おどりの必需品・踊り下駄を求めて

日本三大盆踊りのひとつに数えられる〈郡上おどり〉。
毎年、夏のシーズン中は、日本全国はたまた世界各国から
この踊りに魅せられた観光客らがどっと押し寄せ、
郡上のまち並みは、祭囃子と人々の熱気で満ち溢れます。

写真提供:郡上木履

この郡上おどりに欠かせないアイテムのひとつに、踊り下駄があります。
踊り下駄は、地面を蹴る動作の際に出る、「カッ!」というキレのいい音が肝心。
踊りの常連客たち=〈踊り助平〉は、
より良い音が鳴る、踊り下駄を求めるのだそうです。

写真提供:郡上木履

もともと商店が建ち並ぶ、商人のまちでもあった郡上の商店街に、
昨年の夏、新たな下駄店がオープンしました。
その名も〈郡上木履(ぐじょうもくり)〉です。

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地産地消の精神宿る、新たな踊り下駄を開発

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地産地消の精神宿る、新たな踊り下駄を開発

もちろん、郡上の商店街にはこれまでも下駄店はありました。
しかし残念ながら、それらの下駄は郡上でつくられていなかったのだそうです。

「郡上おどりは、岐阜県立森林文化アカデミーの学生時代に、
友人に連れられ参加したのをきっかけにハマりました」
と語るのは、〈郡上木履〉店主の諸橋有斗さん。

森林文化アカデミーは、森林や木材に関わるさまざまな分野で活躍する
人材を育成する専門学校。岐阜などで働くクリエイターを多く輩出しています。
具体的な木工技術だけでなく、森林そのものを考え、
いかにうまく循環させていくか? といった理念を学校で学んでいた彼は、
郡上の下駄づくりにおける状況を知り、
郡上の木材を使った、地産地消の下駄づくりを始めることを決意。
森林文化アカデミーを卒業後、すぐさま郡上市へと移り住みます。

祭の日は、〈郡上木履〉店舗の目の前の通りも踊りの会場になるのだそう。

「昨年のシーズン中には、1日100足以上の下駄をすげて、
うれしい悲鳴をあげていました(笑)」と言う諸橋さん。
森林文化アカデミーで養った、自らの木工技術と、
郡上に訪れる〈踊り助平〉らにヒアリングをしながら、
試行錯誤の末、現在の〈郡上木履〉をつくり上げていきました。

下駄づくりの師匠不在のなか、つくり上げたオリジナリティ

〈郡上木履〉のボディは、主に郡上産のヒノキを使用しています。
ひとつひとつ、原木から切り出し、台と歯が一体型になっているため、
激しく踊り続ける郡上おどりに適した耐久性があります。
また、やや重たいヒノキ素材ならではの、蹴り出される音色の美しさ、
さらに、踊り姿が美しく見えるよう計算された高さなど、
さまざまな要望を兼ね備えたデザインになっています。

鼻緒は、シルクスクリーン印刷発祥の地と言われる郡上で、
若くして起業した〈Takara Gallery workroom〉の印刷技術を活用したものや、
400年以上の伝統的な染色技術である藍染めを受け継ぐ、
渡辺染物店〉が手がけた美しい濃紺の鼻緒などを使用し、
デザイン性だけでなく、地産地消の理念や職人同士のいい関係性が見てとれます。

鼻緒はひとりひとりの足のサイズに合わせて、その場ですげてもらえます。

自身の郡上への愛情と、伝統技術、
そして、新たな発想により生み出された〈郡上木履〉は、
彼にしかつくり出すことができない、唯一無二の踊り下駄となりました。

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下駄づくりの師匠はいないけれど……

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しかし、そんな彼には下駄づくりの師匠はいないのだそう。

「師匠はいませんが、決してひとりで成し遂げたわけではなくて、
近所の下駄屋さんが、鼻緒のすげ方を教えてくれたり、
また、いまは個人でやっているわけではなく、
〈株式会社郡上割り箸〉のなかのひとつの事業としてやらせてもらっています。
僕が工場で作業しているときは、奥さんが店番をしてくれたりして、
いろんな人に助けてもらっています」

通りを歩けば、「おはよう」「こんにちは」といった挨拶が自然に飛び交う、
スロウで心地のいい時間が流れる、郡上のまち。

諸橋さんらの若い力がこのまちに流れ込んできたことで、
脈々と流れる郡上の伝統と歴史文化の清流は、
さらなる活気を得て、より輝きを増していくことでしょう。

奥様のなつきさんと、お仕事終わりのおつかれ1杯!

今年も郡上おどりの夏はやってきます。
浴衣にうちわ、そして〈郡上木履〉の下駄を履いて、
ビール片手に遊びに行ってみてはいかがでしょう。

今回飲んだのは、
地元の人と一緒につくった
〈キリン一番搾り 岐阜づくり〉

木々に囲まれた岐阜で、みんなで楽しく飲むと最高においしい〈キリン一番搾り 岐阜づくり〉。すっきりとしていて、踊りのあとにもピッタリ!

キリン一番搾り 岐阜づくりってどんなビール? →

※一番搾り 岐阜づくりは、岐阜の誇りを込めてつくった、岐阜だけの味わいです。

問合せ/キリンビール お客様相談室 TEL 0120-111-560(9:00~17:00土日祝除く) 
ストップ!未成年者飲酒・飲酒運転。

information

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郡上木履

住所:岐阜県郡上市八幡町橋本町908-1-1

TEL:0575-67-9235

営業時間:10:00~18:00(踊り開催日は延長)

定休日:水曜日(踊り開催日は営業)

http://gujomokuri.main.jp/