STUDY グリーン熱証書

自然エネルギーの熱利用の経済的なインセンティブを与える仕組み。

日本国内の自然エネルギーによる発電の普及のための民間レベルの仕組みとして
10年ほど前から発展を遂げてきたグリーン電力証書を以前ご紹介しました。
同様に、自然エネルギーによる熱利用の普及のため、
数年前から新たに始まった制度が「グリーン熱証書」です。
太陽熱やバイオマス、雪氷熱などの自然エネルギー由来の熱の持つ環境価値を
証書化するグリーン熱証書制度は世界的にみても実施例は少なく、
日本でも制度化の検討が開始されたのは5年ほど前です。
グリーン電力証書の認証を行っているグリーンエネルギー認証センターは、
当初からグリーン熱証書の制度化を視野にいれて検討を行ってきていました。
2009年度からは、太陽熱を対象としたグリーン熱の認証基準が整備され、
設備認定が始まりました。
東京都は住宅用の太陽熱利用機器の普及への補助制度として、
グリーン熱証書の活用を前提とした制度をこのときスタートしています。
2010年にはマンションに設置された太陽熱利用システムの設備認定が行われ、
日本初のグリーン熱証書が発行されました。
木質バイオマスや雪氷熱など国内で普及が期待されるほかのグリーン熱については、
2011年に木質バイオマスと雪氷熱が制度化されています。
木質バイオマスについては、木質バイオマスによる温水利用、
そしてコジェネレーション(熱電併給)の場合の木質バイオマスの蒸気利用に対して
グリーン熱の認証が行われました。
雪氷熱に対しては、冬に積雪した雪を貯蔵して、
夏の冷房にその冷熱を冷水として利用する方式の認証が行われています。
技術的な課題として熱量測定があり、計量法に基づく厳密な熱量計測が求められる中、
熱量計測のコスト低減が求められています。
自然エネルギーによる発電については2012年7月からスタートした固定価格買取制度により、
経済的なインセンティブや事業性が確保され、今後の導入の加速が期待されています。
一方、自然エネルギーの熱利用については、化石燃料の高騰に伴い、
太陽熱や木質バイオマスなど少しずつ注目されていますが、
本格的な普及には程遠い状況が続いています。
グリーン熱証書は、そのような状況の中で、
自然エネルギーの熱利用の経済的なインセンティブを与える仕組みとなっており、
民間レベルの自然エネルギー熱利用の普及制度として期待されています。

グリーン熱証書の仕組み(出典:エナジーグリーン株式会社資料)

Recommend 注目のコンテンツ

Special 関連サイト

What's New 最新記事