連載
posted:2023.5.29 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島のなかでもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
春だけ楽しめる野菜のひとつに「新玉ねぎ」があります。
水分が多くてとってもジューシー。
辛みが少ないので、スライスして生のままでも食べられます。
もちろん、焼いたり、スープにしたりしても甘味が増してとってもおいしいです。
ちなみに、スーパーなどで一年中売られている玉ねぎは、
長期間保存できるよう、収穫後に乾燥させてから出荷されたものです。
玉ねぎって冷蔵庫で保管しなくても、涼しいところに置いておけば
すぐには腐らず長持ちしますよね。水分が少ないからです。
この乾燥させて皮が茶色のものが、いわゆる玉ねぎです。
3~5月頃に収穫したものを乾燥させずに、そのまま出荷したのが新玉ねぎ。
水分が多いので、温度や湿度が高いところに置いておくとすぐに傷んでしまいます。
冷蔵庫で保管がおすすめです。
この新玉ねぎ、今年は豊作でして、しっかり大きく育ちました。
毎日、サラダにしたり、焼いてみたり、お味噌汁の具にしたり、
いっぱい食べていますが、まだまだあります(汗)。
ちょっと傷んでいたり、とう立ちして中心が固くなってしまったものなど
出荷できないものも結構たくさんあって、さてどうしようかなぁと思っていたところ、
友人が「玉ねぎソースつくりましょう!」と企画してくれたので、
一緒につくってみることにしました。
大量の新玉ねぎを活用!
玉ねぎソースづくりのはじまり〜。
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用意するものは、新玉ねぎと各種調味料です。
今回のレシピはこちら。
材料
※2人暮らしの家庭で1週間程度で食べ切れるくらいの量。写真では大量に仕込んでいます。
・新玉ねぎ 400グラム(中サイズで2個ほど)
・醤油 50cc
・お酢 100cc(今回は一部レモン果汁を使いました)
・塩 小さじ1
・お好みの油 30cc(オリーブオイル、菜種油など)
つくり方は簡単です。
今回予定外だったのは、使いたい新玉ねぎが大量にあって、
洗って切って、気づいたら8キロも!
新玉ねぎの量に対して調味料が足りない……。
急きょお酢の代わりに、レモンがあったので果汁をしぼって使うことに。
そして、大鍋に入れて加熱してもなかなか火が通らない。
時間がかかりましたが、なんとかできあがりました。
量が多いとなかなか大変ですね。
できあがった玉ねぎソースは、冷蔵庫で保管しましょう。
サラダやお肉など、いろんな料理にあわせられるベースとなる玉ねぎソースです。
生姜を足したり、醤油を足したり、オイルを足したり、
料理によってアレンジしながら使えるのがいい。
玉ねぎソースをつくった日の夜は、
豚のしゃぶしゃぶ玉ねぎソースがけにしようと決めていました。
翌朝はレタスサラダのドレッシングとして。
ハンバーグのソースにしてもおいしそうだなぁ。
たくさんある食材や、何らかのわけがあって余ってしまった食材など、
田舎で暮らしていると、どうにか生かしたいなという食材に出合うことがしょっちゅう。
大量におすそ分けしてもらった柑橘とか、一気に収穫できてしまった野菜とか。
食材が豊かにあることはとてもうれしい。
それらを傷ませることなく全部生かすことができるとさらにうれしい。
食材を生かすスキルをもっともっと身につけていきたい。
切ったり煮たり、ひたすら仕込みをする時間って楽しいんです。
忙しい日々の暮らしのなかでも、そういう時間を大切にしたいなと思います。
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