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文字に文字展、島で生まれる新たな文字!

小豆島日記
vol.129

posted:2015.10.26   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

島にまつわる文字のデザイン

「深夜特急のロゴを描いている人が移住してくるらしいよ」
学生の頃に読んだ小説『深夜特急』、その内容はもちろん
表紙のイメージもいまだにすごく記憶に残っています。
そんな方が小豆島に来るんだ、すごいなーと思っていたのが、かれこれ2年前くらい。

装丁家・グラフィックデザイナーである平野甲賀さんと奥さまの公子さんが
小豆島に移住されてきたのは1年半前。
何度かお会いする機会があり、話していてとてもおもしろくてすてきな方たちです。

その平野甲賀さんとフォントデザイナー鳥海修さん、ヨコカクさんによる展覧会
〈文字に文字展〉が、先日小豆島の醤油会館で開催されていました。
醤油会館は、醤油蔵が建ち並ぶ馬木(うまき)地区にある
コンクリート2階建ての建物で、瀬戸内国際芸術祭をきっかけに、
イベントや小さな展示会が開催されるようになった場所。
静かにひっそりと建つ、でも存在感のある、そんな建物です。

小豆島・馬木地区にある醤油会館。昭和初期に建てられたそう。

裏は竹林になっていて、竹越しにみる醤油会館も美しい。

醤油会館エントランス。公子さん(写真右側)と一緒に。

小豆島ではおもしろそうな展覧会やアートイベントが頻繁に開催されています。
〈文字に文字展〉もそんな展覧会のひとつ。
これは行きそびれるわけにはいかない! と思い、とある日曜日に訪れました。

建物の中に入ると、そこには文字にまつわるさまざまな展示が!
まずは、甲賀さんの文字。
なんともいえないこの独特の文字。
幅90センチ、長さ115センチの阿波和紙に印刷された巨大な文字。
ひとつの文字にいろんな思いが込められているようで、
それを想像するのがとても楽しい。

文字にまつわるさまざまな展示がされていました。

平野甲賀さんの文字。ひとつひとつの字に見入ってしまう。

フォントデザイナー、ヨコカクさんが小豆島で集められた文字。

〈こうぜい〉というフォントと窓から見える竹林がいい雰囲気。

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明治13年創業の島の印刷屋さん、向進舎印刷さんに残されていた
活字類や木版なども展示されていました。
「フェリーおむすび」とか「島バス」とか、
ここにしかないその版が、なんだかとても愛おしく感じました。

小豆島には印刷会社が2社あり、そのうちの1社が向進舎印刷さん。

木版など自由に触ることができ、おもしろかった。

「フェリーおむすび」食べたくなるフォント。

島バスのチケット。乗りたくなるフォント。

実はこの展示を見に来たとき、私たちはちょうどある商品のロゴを考えていて、
日本語のフォントをどうしたものかと悩んでいました。
その日会場にいらっしゃった公子さんにそれを話したところ、
とんとん拍子に話が進み、なんと甲賀さんにフォントをデザインしてもらうことに。

そして、その数日後にはこんなパッケージが完成。
地元、肥土山地区で育てられたお米です。

今回の展覧会をきっかけに生まれた〈肥土山そだち〉のフォント。

展覧会から数日後にはパッケージ完成。

フォントのパワーってすごいなとあらためて思います。

お米を育ててる人がいて、フォントをデザインする人がいて、
商品にして販売する人がいて。
みんな島で暮らしていて、いろんなご縁でつながっていく。
小豆島はこれだからおもしろい!

information


map

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)

http://homemakers.jp/

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