連載
posted:2014.3.17 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer's profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家を改装し、カフェをオープン。
http://homemakers.jp/
3月も中旬なのにまだまだ寒い日が続きます。
つい先日も雪が散らついていたし。
今年は春が来るのが遅いという噂を聞きました。
冬の農村は、ほかの季節に比べるとやっぱりとても静かです。
何も植わっていない茶色い田んぼ。
葉っぱがついてない木々。
なんとなく全体的に茶色が多く、元気というよりは穏やかという雰囲気。
ぱっと見は少し寂しそうだけど、よーく見ると、
冬の農村にもそれぞれの日々の暮らしがあって、
歩いてるといろんな人に会います。
夕方、犬の散歩に出かけると、焚き火をする近所のおばあちゃんに出会う。
いろは(娘)「こんにちはっ」
おばあちゃん「いつも元気やねえ」
といつもの会話。
幼稚園のお友だちに遭遇。
肥土山にはヤギを飼ってる農家さんが何軒かあって、
そこに行って一緒にエサ(その辺に落ちてる草や野菜くずとか)をあげる。
ヤギさん「メェ」
子どもたち「キャーキャー」
またもやお友だちに遭遇。
今度は空き地で自転車を乗りまわす。
何気ない石垣や灯籠も、日々誰かが手入れをして、いままで残し続けたもの。
この農村の雰囲気をつくっている大事な要素。
家に帰ってくると、たくちゃん(夫)は春に向けて苗作り。
もみ殻やワラを使って、苗を育てるための温床作り。
これが私たちの日々の暮らし。
毎日が全部こうではないけれど、大半はこういう風景の中で
ご近所さんたちと共に過ごしています。
都会とは明らかに違うここでの暮らしを通して、
子どもたちがどう成長していくのかなと見守りながら。
少しずつ春に向かいつつある肥土山。
もうすぐ庭の桜の花が咲きます。
桜の木に取りつけた、いまはまだ空き家の巣箱。
もう少ししたら新しい住人はやってくるのかな。
information
HOMEMAKERS
住所 香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間 土曜(喫茶のみ)13:00~17:00(L.O. 16:00)
日曜(喫茶&カレー)11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/
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