小豆島のウラ名所、真砂喜之助製麺所

人と人が出会う場所。

小豆島は、年間約100万人が訪れる観光地です。
寒霞渓(かんかけい)や二十四の瞳映画村、エンジェルロード、醤の郷など
いわゆる観光スポットが数多くあります。
美しい景色、自然があふれ、美味しい食べものもたくさんある
とても魅力的な観光地だと思います。

それでも、観光客は年々減少。
ちなみに山陽新幹線が岡山まで開通した翌年、昭和48年には、
なんと154万人が小豆島を観光で訪れていたそうです。

そんな中、今年開催されている「瀬戸内国際芸術祭2013」。
そのプロジェクトのひとつである「小豆島 醤の郷 + 坂手港プロジェクト」では、
「観光から関係へ」とコンセプトをかかげ、
“名所をめぐるだけの一度限りの「観光」ではなく、
人と人とが出会うことで生まれる「関係」にこそ、
真の豊かさへのヒントがあるのではないでしょうか?”
として、さまざまな企画を展開しています。

まさにこの「人と人とが出会うことで関係を生みだしている場」が
島の中にはいくつかあります。
そのひとつが「真砂喜之助製麺所」さんです。

真砂喜之助製麺所のお素麺。細口、太口そうめんのほか、ふしめんもあります。お土産にちょうどいいサイズ。

この日は、こびきうどん(お素麺ほど伸ばさず、短くうどんのよう)の製造。つくる様子を見ることができます。

乾燥中のふしめん。お素麺を乾かす時にできる折り返しの部分。お吸い物に入れたりして使います。

お素麺は小豆島の特産品で、島のあちこちに製麺所があります。
ショップを併設した大きな製麺所から、家族で経営する小さな製麺所までさまざま。
真砂喜之助製麺所は家族で経営する、どちらかというと小さな製麺所。
「いらっしゃいませー」と迎えてくれるショップやカフェのような感じではなく、
お素麺をつくっているまさにその場所。
初めて訪れた時は、勝手に入っていいのかな、誰もいないのかなと
ちょっと戸惑いました(笑)。

いわゆる観光スポットでもないのに、真砂喜之助製麺所に行くと
高い確率で誰かと出会います。
それは知り合いだったり、以前から会いたいなと思っていた人だったり。
撮影に訪れたこの日も、すでにお客さんが。
そしてなんとずっとお会いしたかった人。
ここではこんなふうにしてリアルな関係が生まれています。

真砂喜之助製麺所でずっと会いたかった人に偶然遭遇。

さらにそういう関係から生まれたのが、お素麺の新しいパッケージ。
もともと真砂喜之助製麺所のお客さんだった
高松在住のイラストレーターであるオビカカズミさん。
1年ほど前に真砂さんのところを訪れ、
ちょうどパッケージを変えたいと思っていた真砂さんといろいろ話をしていくうちに、
新しいパッケージやリーフレットをデザインすることに。
いまではすっかりおなじみの真砂喜之助製麺所のパッケージですが、
リニューアルしたのはここ1年の話。
そしてオビカさんはこのお仕事をきっかけに、小豆島のお塩やオリーブなど
さまざまな商品パッケージをデザインするようになりました。
それまでは東京の人と仕事をする機会が多かったそうですが、
最近は小豆島に住んでるんじゃないかと思うほど、島にいます(笑)。

真砂さん(左)とオビカさん(右)。新しいパッケージの打ち合わせ。

去年リニューアルしたパッケージ。おしゃれで小分けにすることで、新しいお客さんが購入しやすいように。

オビカさんがデザインしたお素麺づくりの説明リーフレット。可愛いイラストでわかりやすく。

小豆島のウラ名所である真砂喜之助製麺所。
真砂さんのところでは、iPadでお素麺づくりやレシピの紹介をしてくれて、
タイミングがよければお素麺づくりの体験もできます。
建物の一角にある商品コーナーでお素麺やおつゆを買うことも可能。
そういういろんな仕掛けや工夫があって、人が集まる製麺所に。

そういう場所を巡り、人と出会い、新しい関係が生まれる。
これからの旅は、そんなスタイルが増えていくのかもしれませんね。

iPadでお素麺づくりについて説明。写真が多くて、面白いしわかりやすい。

お素麺の製造スペースの一角にある商品たち。お素麺のほか、お醤油やオリーブオイルも購入できる。

Recommend 注目のコンテンツ

今月の特集
石川県

石川県

石川県は、日本海に面し、加賀百万石の歴史と文化、そして豊かな里山里海の風景が息づく土地です。海と山に育まれた自然の中に、城下町や温泉地、伝統工芸の産地など、多彩な景色が広がっています。古くから北前船の寄港地として人や文化が行き交い、多様な交流の中で独自の文化を育んできました。加賀と能登、それぞれ異なる風土と歴史が重なり合い、土地ごとに個性豊かな魅力が息づいています。

石川県の特集ページへ

Spotlight 特別編集

石川・奥能登の磁力。震災から二年、それでも人が集まる土地。

石川・奥能登の磁力。震災から二年、それでも人が集まる土地。

Special 関連サイト

What's New 最新記事