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小豆島のウラ名所、真砂喜之助製麺所

小豆島日記
vol.011

posted:2013.6.24   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が異様に強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HomeMakers」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、カフェ、民宿をオープンすべく築120年の農村民家を改装中。
http://homemakers.jp/

人と人が出会う場所。

小豆島は、年間約100万人が訪れる観光地です。
寒霞渓(かんかけい)や二十四の瞳映画村、エンジェルロード、醤の郷など
いわゆる観光スポットが数多くあります。
美しい景色、自然があふれ、美味しい食べものもたくさんある
とても魅力的な観光地だと思います。

それでも、観光客は年々減少。
ちなみに山陽新幹線が岡山まで開通した翌年、昭和48年には、
なんと154万人が小豆島を観光で訪れていたそうです。

そんな中、今年開催されている「瀬戸内国際芸術祭2013」。
そのプロジェクトのひとつである「小豆島 醤の郷 + 坂手港プロジェクト」では、
「観光から関係へ」とコンセプトをかかげ、
“名所をめぐるだけの一度限りの「観光」ではなく、
人と人とが出会うことで生まれる「関係」にこそ、
真の豊かさへのヒントがあるのではないでしょうか?”
として、さまざまな企画を展開しています。

まさにこの「人と人とが出会うことで関係を生みだしている場」が
島の中にはいくつかあります。
そのひとつが「真砂喜之助製麺所」さんです。

真砂喜之助製麺所のお素麺。細口、太口そうめんのほか、ふしめんもあります。お土産にちょうどいいサイズ。

この日は、こびきうどん(お素麺ほど伸ばさず、短くうどんのよう)の製造。つくる様子を見ることができます。

乾燥中のふしめん。お素麺を乾かす時にできる折り返しの部分。お吸い物に入れたりして使います。

お素麺は小豆島の特産品で、島のあちこちに製麺所があります。
ショップを併設した大きな製麺所から、家族で経営する小さな製麺所までさまざま。
真砂喜之助製麺所は家族で経営する、どちらかというと小さな製麺所。
「いらっしゃいませー」と迎えてくれるショップやカフェのような感じではなく、
お素麺をつくっているまさにその場所。
初めて訪れた時は、勝手に入っていいのかな、誰もいないのかなと
ちょっと戸惑いました(笑)。

いわゆる観光スポットでもないのに、真砂喜之助製麺所に行くと
高い確率で誰かと出会います。
それは知り合いだったり、以前から会いたいなと思っていた人だったり。
撮影に訪れたこの日も、すでにお客さんが。
そしてなんとずっとお会いしたかった人。
ここではこんなふうにしてリアルな関係が生まれています。

真砂喜之助製麺所でずっと会いたかった人に偶然遭遇。

さらにそういう関係から生まれたのが、お素麺の新しいパッケージ。
もともと真砂喜之助製麺所のお客さんだった
高松在住のイラストレーターであるオビカカズミさん。
1年ほど前に真砂さんのところを訪れ、
ちょうどパッケージを変えたいと思っていた真砂さんといろいろ話をしていくうちに、
新しいパッケージやリーフレットをデザインすることに。
いまではすっかりおなじみの真砂喜之助製麺所のパッケージですが、
リニューアルしたのはここ1年の話。
そしてオビカさんはこのお仕事をきっかけに、小豆島のお塩やオリーブなど
さまざまな商品パッケージをデザインするようになりました。
それまでは東京の人と仕事をする機会が多かったそうですが、
最近は小豆島に住んでるんじゃないかと思うほど、島にいます(笑)。

真砂さん(左)とオビカさん(右)。新しいパッケージの打ち合わせ。

去年リニューアルしたパッケージ。おしゃれで小分けにすることで、新しいお客さんが購入しやすいように。

オビカさんがデザインしたお素麺づくりの説明リーフレット。可愛いイラストでわかりやすく。

小豆島のウラ名所である真砂喜之助製麺所。
真砂さんのところでは、iPadでお素麺づくりやレシピの紹介をしてくれて、
タイミングがよければお素麺づくりの体験もできます。
建物の一角にある商品コーナーでお素麺やおつゆを買うことも可能。
そういういろんな仕掛けや工夫があって、人が集まる製麺所に。

そういう場所を巡り、人と出会い、新しい関係が生まれる。
これからの旅は、そんなスタイルが増えていくのかもしれませんね。

iPadでお素麺づくりについて説明。写真が多くて、面白いしわかりやすい。

お素麺の製造スペースの一角にある商品たち。お素麺のほか、お醤油やオリーブオイルも購入できる。

information

map

真砂喜之助製麺所

住所 香川県小豆郡小豆島町池田2484-2
TEL 0879-75-0373
http://www.kinosuke.net/

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