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ようやく家族3人そろって、
三重県津市での
お試し移住生活のはじまり|Page 2

暮らしを考える旅 わが家の移住について
vol.009

Page 2

焦らず、態勢を立て直し!

京に妻を残し、娘とふたりで始めた
三重の仮住まいでの田舎暮らしは、
そもそも、わが家にとっては家族が揃ってなきゃだめなんだ
ということを実感する結果となりました。

「山に住みたくない、東京に戻りたい」とまで言い出して、
気持ちが移住から離れてしまっている娘の気持ちを落ち着かせるため、
一度、東京に戻りました。
とにかく、娘の気持ちが移住に向くように落ち着いて態勢を整えよう。
一番大切なことは何なのか? あらためて自分に問い直しました。

そして、東京に戻り家族3人で過ごし始めると、
その時間が娘の気持ちに落ち着きを取り戻してくれました。
その間、僕は東京で三重での生活をイメージして
情報収集、妄想の日々を過ごしていました。
僕だけ三重で暮らし始めようか? そんな話も出たのですが、
家族が揃わない暮らしでの娘の気持ちを考えるとその選択はよくない、
東京でできることもあるんだ、焦らずいこうと自分に言い聞かせていました。

そうこうしているうちに家族揃って
美杉に行けるタイミングがやってきました。
1週間ほどで東京に戻らなければいけないのですが、
一度、移住から離れてしまった娘の気持ちを考えると
ちょうどいいかもしれません。
(最初からこのタイミングを待てば娘も移住に対して
嫌な思いを持つことはなかったのかと後悔……。焦りは判断を狂わせます)

1週間ほど美杉で過ごし、娘の気持ちが移住に向くようになれば、
年明け1月からはもう少し長いスパンで暮らしてみようと考えています。

妻は、僕と娘の話や写真でしかその状況を知らない美杉の仮住まい物件に
やっと行けるということで喜んでいます。
前回の失敗の原因ともいえるのが、早く進まなければという焦る気持ちです。
もちろん、早く進まなければいけないときもあります。
でも、いまはそのときではない。

ついつい「気になるあの人に会いに行こう!」と
予定を詰め込みがちな僕たちですが、
今回はとにかく娘の気持ちを最優先に考え、
のんびりと家族で過ごすつもりです。

12月某日、東京を出発しました。道中、後部座席で
妻が仕事先とのやりとりをしていて(妻はフォトグラファーです)、
前日に入稿したはずのデータがうまく届いていないということが発覚し
ちょっとひやっとする場面もありましたが、
持ってきていたノートPCにそのデータが残っていたので
サービスエリアでネットにつなぎ、僕と娘が遊んでいる間に入稿完了。

最近のサービスエリアには広場が併設されているので助かります。父と娘が遊んでいる間に妻が仕事をする。家族のカタチはそれぞれでよいのかと。

あらためて、データでのやりとりの仕事はどこにいてもできる、
旅をしながらだってできるんだということを実感してしまいます。

そして、日が暮れる前に仮住まいに到着。

きれいな夕焼けが出迎えてくれます。

物件を借り始めて1か月近くたって、
やっと家族揃ってこの夕日を眺めることができました。

東京で妻と僕のふたりともが東京で会社員をしていたときには、
家族で夕日を眺める余裕はありませんでした。
(東京で会社員をしていると気がつくと夜になっているのです)

もちろん、移住し、暮らし始めたら忙しく過ごす日々がやってくるはずです。
また、家族揃って夕日を眺める余裕もなくなるのかもしれません。
でも、日が沈もうが雨が降ろうが、決められたことをこなさなきゃいけない
東京での会社員生活とは違い、移住先での生活は、
たとえ忙しくてもその忙しさが、日が沈んだことや雨が降ることに
直結している暮らしなのでしょう。

夕日を眺めながら、そんなこれからの暮らしに思いをめぐらせてしまいます。