連載
posted:2012.7.4 from:全国 genre:エンタメ・お楽しみ
〈 この連載・企画は… 〉
独自の視点で日本各地のユニークな文化を研究してきたみうらじゅんが、
読者にフィールドワークを課しながら集成していく新たなプロジェクト。
profile
Jun Miura
みうらじゅん
みうら・じゅん●1958年、京都府生まれ。イラストレーターなど。代表作に『アイデン&ティティ』など。“マイブーム”の生みの親であり、「とんまつり」や安斎肇とのユニット「勝手に観光協会」など、日本各地の知られざる魅力を独自の視点で広める活動も多い。『マイ仏教』(新潮新書)、リリー・フランキーとの対談本『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』(扶桑社)、いとうせいこうとの共著『見仏記 ぶらり旅篇』(角川書店)など著書多数。
今回は、もらっても全然うれしくない土産物=いやげ物について、
みうら所長から講評いただきます!
ろっぷさんの投稿:どちらも、夫が父親からもらったものだそうです。
どこのお土産かは、今となってはわかりません。
ライターは、点火するとおっぱいの先とパンティーが赤く点滅します。
耳掻き裸婦像は、全長7.5センチ竹製です。
なんとなく困惑したかんじで、いつも引き出しのなかで耳掻きタイムを待っています。
産地:不明
みうら:通称エロライターって呼ばれてるものですが、手に握りしめると
不思議に馴染むものです。
みうら:オレもコレを数本持ってますが、一度も使ったことはないです。
少し上目遣いな表情がソソる。やっぱり明け透けより隠しておいたほうがグッときます。
なじらさんの投稿:「江ノ島最後の二個だよ」との事です。
いやげもの、ヤシやん 大切に保護しております。(^_^)v
産地:神奈川県
みうら:たまにミッキー、ポパイ、グーフィーか? ってものもあり、
並べるとコレがドナルドに見えてくるかもしれないね。
マナサビイさんの投稿:これぞ、懐かしく正しい昭和の置物センス。
夫婦岩のモチーフと合ってない、言葉のチョイスがまたいいっ♪ 買って帰りました。
産地:三重県伊勢市
みうら:根性と夫婦岩の関連性なんですが、子作りくらいしか思い当たりませんね。
白木のフレームがまた買う気をなくさせていいですね。
なかPさんの投稿:ひとつは湯の峰温泉に行ったときに買った「南紀白浜めぐり」
と書いてあるキーホルダーで、弟にあげようとしたら拒否された物です。
現在私の手元にあります。
もうひとつは、後日弟が有馬温泉に行った後、くれたもので、
私は大喜びだったので正確には「いやげ物」ではありませんね。
産地:和歌山県、兵庫県
みうら:ズッシリ重いですからね、この手のキーホルダーは。
たぶん県の形なんでしょ、コレ。
千年後、土中から発見されたら重要文化財になるでしょ。
なかPさんの投稿:弟夫婦が休日遊びに出かけたらしく、
おみやげを買って来てくれました。
滋賀県のリサイクルショップで400円だったそうです。
本当にいらなかったので写真だけ撮って返しました。
産地:滋賀県
みうら:サインは直筆じゃないですか!
ちなみに「のりお・よしお」さんですが、”本当にいらなかった”というあなたの文面、
リアル過ぎ。笑いました。
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みうら所長より
うちの仕事場にはくだらないものがいっぱいあって、
来訪者は必ずそれらをジロジロ見て何ともいえない表情をする。
だから僕は「本当、くだらないでしょ」と先に言って
来訪者の気を少しでも軽くしてあげる。
もう、どれがくだらなくて、どれがくだらなくないのか僕にはわからないけれど、
来訪者はホッとして「くだらないものだらけですねぇ」などと言う。
本当はここ以外にもくだらないものはいっぱいあるんだけど、
僕はもうそこには行く気がない。
イベンターの事務所の倉庫に数年前、ラフォーレミュージアム原宿で催した
『みうらじゅんの大物産展』の展示品すべてがあって、
僕はいつ返却を言い渡されるのかと日々ドキドキしてる。
先日、打ち合わせしたとき
「また、くだらないもの集めての展覧会できませんかねぇ?」と、
僕は後ろめたさもあって言った。
「来年くらいやりますか」ってことになったので、
君のまちに僕のくだらないコレクション展が行ったら是非、見に来てほしい。
くだらないと世間でされてるものも、量がハンパじゃない場合、
「スゲーッ!」と、人に感動を与えることだってあることを、僕は知ってるんだ。
編集部より
くだらないものも、たくさん集まれば人を感動させる!
みなさんが見つけたすばらしい「いやげ物」「世界遺産の店」「ヌー銅」の投稿を
お待ちしております。
募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
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