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writer profile
Yuki Hashimoto
橋本ゆうき
はしもと・ゆうき●長崎県出身。これからの社会や暮らしについて考えるフリーペーパーの発行や、地元タウン誌の編集長などを経て、2016年よりフリーで活動。現在は長崎県西海市に移住し、より地域に密着しながら、豊かな暮らしのあり方を模索中。
山形市から、南へ約1時間半。
多様な樹木や山菜、きのこや蔓(つる)植物が自生する豊かな山々の間に、
「玉庭(たまにわ)地区」と呼ばれる集落があります。
茅葺屋根の家が残る、古きよき農村の風景が広がるこの地区では、
2014年から、里山再生事業に取り組んできました。
里山再生事業が目指しているのは、
「里山の資源を見直し、山を使う技術でマネタイズし、暮らしを成立させる」こと。
さまざまなモノが都市から供給されるようになった現代において、
かつて暮らしのすぐそばにあった「山」という資源をどう活用するのか。
山の素材の採集や、山の素材を使ったものづくりを通して、
あらためて山との関係を問い、
その関係をふたたび築き直そうという試みです。
古くから伝わる「山を使う技術」を扱い、具体的に新たな製品を提案するのは、
〈技術〉と名付けられた製品デザイン部門。
山形在住の若手デザイナーや作り手が実際に山に入り、
伐採や採集、フィールドワークを重ね、製品を企画。
玉庭地区の職人や大工さんたちと連携し、
里山の木材や蔓を用いた製品の制作・販売を行っているといいます。
そんな、玉庭地区・里山再生事業〈技術〉のみなさんが、
9月30日(金)、〈山の使い方:「技術」アケビ蔓の採集講座〉を開催します。
講座では実際に玉庭地区の山に入り、
アケビ蔓の見分け方や、細工に適した蔓の見極め方、
素材にするまでの下ごしらえや、
来年も蔓を採集するための知恵などを学んだ上で、
簡単なカゴを作ってみるそうです。
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東京や仙台、山形で製品の販売会を行った際、
「採集やものづくりに興味がある」という声が多く寄せられ、
「モノの売買には、商品とお金の単なる交換以上の関係性が求められている」と感じ、
企画されたという今回の講座。
かつて当たり前にあった“山と共にある暮らし”や“山を使う技術”を、
五感をいっぱいにつかって、学んでみてはいかがでしょうか。
information
山の使い方:「技術」アケビ蔓の採集講座
日時:2016年9月30日(金)9:00〜12:30 ※雨天決行荒天中止
採集地:山形県川西町玉庭地区の山
受講料:3,500円(保険代込み)
お問い合わせ
玉庭地区里山交流センター四方山館
TEL: 0238-48-2131
Web:里山再生事業「技術」公式サイト
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