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writer profile
Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
京都市下京区で、今年、
創業180周年を迎える〈タキイ種苗株式会社〉が、
このたび、タネのシリーズ〈京都ゆかりの厳選野菜〉を発売します。
これは、京都に古くから伝わる野菜17品種を厳選しシリーズ化したもの。
創業の地である京都に古くから伝わる野菜に改めて着目し、
京都の伝統ある食文化を継承し、”タネから支える”
ために始まった取り組みです。
〈京都ゆかりの厳選野菜〉の17品種は、
タキイ種苗の180年の歴史の中で集められ、大切に保管維持されてきた、
膨大な遺伝資源の中から選ばれたもの。
選定のために、実際に栽培し、かつ採種を京都府下で行うなど、
生産(採種)地にもこだわり商品化しました。
これまでのタキイ種苗では販売していなかった品種も。
それでは今回発売される6品種をご紹介しましょう。
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ひとつめは〈もぎ茄子(なす)〉。
慶応年間(1865~1868)頃、現在の京都市左京区聖護院である
愛宕郡聖護院村において、在来の茄子の中から現れた
変異株を栽培したのが始まりとされています。
天婦羅や煮物に適していて、
辛子漬やもろみ漬などの漬物にも利用されます。
ふたつめは〈桂瓜(かつらうり)〉。
現在の京都市西京区桂である葛野郡桂で、
以前から栽培されていた大越瓜(おおしろうり)の中から
極大型のものを選抜したものです。
桂離宮の建立(江戸時代初期)以前から栽培されていたとされ、
奈良漬の材料として用いられます。
みっつめは、〈伏見唐辛子(ふしみとうがらし)〉。
古くから伏見や稲荷(現在の京都市伏見区)で栽培され、
江戸時代前期の文献にも記録が残っていますが、
起源や来歴は不明。
素焼きや天婦羅などに用いられ、葉も佃煮にされます。
よっつめは、〈大芹川茄子(おおせりかわなす)〉。
下鳥羽村の芹川(現在の京都市伏見区下鳥羽芹川)あたりで
栽培されていた茄子の中の大型のもの。
田楽が代表的で、煮物にも用いられます。
いつつめは、〈聖護院胡瓜(しょうごいんきゅうり)〉。
天保年間(1830~1844)以前から栽培されていた胡瓜をもとに、
二条(現在の京都市中京区二条)で育成され、
後に愛宕郡(現在の京都市左京区聖護院)に広まったとされています。
漬物などに用いられています。
最後は、〈山科唐辛子(やましなとうがらし)〉。
愛宕郡田中村(現在の京都市左京区田中)で栽培されていたものが、
山科(現在の京都市山科区)に伝わり広がったもの。
肩が張り、先の尖ったものが選抜され山科唐辛子になったとされています。
煮物や素焼き、焼浸しに適しています。
数量限定の、初回販売分の絵袋は、
和紙風の袋に和の色調で野菜が描かれており、
赤い綴じ紐がアクセントの特製仕様となっていますのでお早めに!
次回は、〈伏見寒咲花菜(ふしみかんざきはなな)〉、
〈辛味(からみ)大根〉など、9品種を
2016年5月に発売する予定。
ご購入はネット通販より。
販売価格:540円/1袋(税込)
販売期間 :2015年12月~2016年5月
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