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沖縄の木から生まれた
藤本健さんの木の器。
ありのままの、威風堂々とした
たたずまい。

コロカルニュース

posted:2015.1.24   from:沖縄県南城市  genre:ものづくり

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

木の表情がやさしい、
威風堂々としたたたずまい。
藤本健さんの木のうつわは
なんともすがすがしくて、
大胆な魅力にあふれています。

藤本さんは愛知県に生まれ、
東京の木工所で経験を積んだ後に、沖縄へ移住。
現在は、沖縄県南城市にアトリエをかまえ、
沖縄の木を使用した作品をつくっています。
木工をはじめた当初は家具をつくっていたそうですが、
3年ほど前にうつわづくりに目覚め、
それ以来、うつわをつくり続けているそう。

はしが少しかけたお皿や、
いさぎよい切り口のボウルや、
少しゆがんだお椀。

それは、木のかたちにゆだね、
自然のフォルムを生かす製法から生まれます。
材料には乾いた木ではなく、水分を含んだ生木を使用。

木が乾燥していくにつれてゆがみが生まれていく、
その変化がおもしろいのだとか。
ある程度変形を予測し、最終的には木にゆだねる。
そのさじ加減から、絶妙なかたちが生まれます。

アカギやホルトノキなど、伐採された沖縄の木を使うのもこだわりのひとつ。こちらはガジュマルの木のお椀。

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ありのまま、無垢のままの良さがありながら、
どんな料理もすとんとおさまり、
食卓に変化を添えてくれる。
これぞ、職人の仕事!

漆を塗り重ねたカップ。陶器のような趣きも感じられます。

そんな手づくり精神にあふれる藤本さんですが
なんと、ご自宅まで自分で建ててしまったそう!

セルフビルドの家のなか。家具や棚、木製の洗面所やお風呂まで手づくりです。

「家具がつくれるから、家ぐらいつくれるかなと思って」と
こともなげにいう藤本さん。
いやいや家を建てるなんて、並大抵のことではありません!
ほんとうに何から何まで自分でつくってしまう、
かっこいい作家さんです。

木のうつわは軽くて丈夫で、
じつは、とっても使い勝手がいい食器。
水気や油分を吸って色が変化していく様子も、楽しみなんです。

沖縄県南城市玉城にある「gallery k.」。1階がアトリエ、2階がギャラリーになっています。

藤本さんのうつわは、
ご自宅の敷地内にある「gallery k. 」や
沖縄の「GARB DOMINGO」などでお取り扱いしています。
くわしくは公式サイトをご覧ください。

Ken Fujimoto WOOD WORKS

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