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〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
岡山県を拠点に活動する、軸原ヨウスケさんと武田美貴さんの
デザインユニット「COCHAE(コチャエ)」。
「あそびのデザイン」をテーマに、新しい視点を持ったデザインで
玩具の開発、ワークショップ、展示など幅広く活動するユニットです。
コロカル商店では「こけしの顔風呂敷」でおなじみです。
3年前、故郷の岡山に本社を移したコチャエ。
コチャエという名前の由来も、出身地・岡山県の
伝承民謡「備前岡山太鼓唄(こちゃえ節)」から引用したもの。
「こちゃえー、こちゃえー」という節回しは天保時代に流行した
俗語で、「こちらへどうぞ」「こっちはいいぞ~」という意味なんだそう。
そんなコチャエの新作「TANGRAMちゃん」が発売中。
タングラムとは、古来中国発祥の、正方形を切り分けた
パーツを使ったシルエットパズル。
シルエットから物語を作ったり、いろいろな形を作るパズルとして
遊ぶことができます。
コチャエさんに、企画から10年がかりで完成したという「TANGRAMちゃん」
についてお伺いしました。
ー「TANGRAMちゃん」はどんなきっかけで発案し、実現したんですか?
「発案のきっかけは、折り紙で「一枚から無限に広がる多様性」
を表現したいと考えたことです。
僕らは2003年頃から絵の付いた折り紙をずっと作っていますが、
絵の要素だけから広がる限界も感じていました。
折り紙の面白さは「一枚から無限に広がる多様性」にあるからです。
その思いは「ファニーフェイスカード」などに繋がるのですが、
僕は折り紙が少し苦手なこともあって(笑)、
もっと簡単にできないかと思っていて。
その時に浮かんだのが、「目のついたタングラム」だったんです。
タングラムは切り離す前は一枚の正方形なので。
それでずっと思考錯誤していたのですが、
昨年、別の企画で会った、おもちゃメーカーhello-toysの
松本さんとやりとりしているうちに、一気に作りあがったという次第です。」
ーどんなところにこだわっていますか?
「せっかくなので日本由来のものを、ということで、
正確に言えばタングラムのカットの仕方ではなく、
清少納言知恵の板(平安時代にできたともいわれている)を
ベースにしています。
難易度も上げているので、子供も大人も知的なパズルとしても、
透明シートを使って物語を作るクリエイティブな玩具としても
楽しむことができます」
ーMADE IN JAPAN (SUMIDA-KU)とありますが、
墨田区の職人さんと作られたのでしょうか?
「はい、MADE IN 墨田区です。
墨田区は優れた工場や印刷所がたくさんあって、
優れた職人さんがたくさんおられます。
今回は松本さんが墨田区出身ということもあって、
透明シート印刷、特殊印刷、カットなど、普通はなかなか対応してくれる
印刷所がない中で、全てが墨田区で実現しました。
松本さんはニュージーランド在住なのですが、
マメにチェックして工場を探し、印刷所を探し、、、
帰国のたびに打ち合わせを重ね、何度も試作を出して、MADE IN 墨田区の
TANGRAMちゃんが完成しました」
TANGRAMちゃんのお値段は1,800円(税別)。
通信販売のほか、
全国セレクトショップなどで発売中です。
そしてただいま、コチャエのフェアが、現在東京・渋谷Bunkamura内
「NADiff modern」にて12月14日まで開催されています。
詳細はこちら!
・コチャエ
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