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10月10日(木)、11日(金)
東京・品川で
「バトンのヨコク カンファレンス 2024」開催。
地域の魅力を編集する日本旅行と
コロカル編集長のトークセッション

コロカルニュース

posted:2024.10.7   from:東京都港区  genre:旅行

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Saori Nozaki

野崎さおり

のざき・さおり●富山県生まれ、転勤族育ち。非正規雇用の会社員などを経てライターになり、人見知りを克服。とにかくよく食べる。趣味の現代アート鑑賞のため各地を旅するうちに、郷土料理好きに。

裏千里ケ浜(写真提供:阿蘇市観光協会)

地域課題を未来の価値につなげる「バトンのヨコク カンファレンス 2024」が
2024年10月10日(木)、11日(金)の2日間、
JR品川駅から徒歩3分のコクヨ東京品川オフィス〈THE CAMPUS〉で開催されます。

10日には「地域の魅力をどう編集する? Colocal、日本旅行に聞く、地域の見立て」という
トークセッションが予定されています。
このテーマでお話するのは旅行会社の〈日本旅行〉事業共創推進本部の吉田一成さんと
小誌、『コロカル』編集長の山尾信一です。

バトンのヨコク カンファレンス 2024 ビジュアル

ところで旅行会社の日本旅行が、地域の課題と魅力に関わっているとは、
どういうことなのでしょうか?
そのエッセンスと、実際にはどんなことが行われているのか、
ひと足さきにお話を聞きました!

従来型の旅行とは違う視点で

日本旅行は、次年度には創業120周年を迎える日本で最も歴史ある旅行会社。
47都道府県すべてに支店を持ち、
大小さまざまな企業、自治体、学校と関わりあって仕事をしています。

そのネットワークを生かし、さらに地域への深い理解から、
従来型の旅行とは少し違う視点で事業を生み出しているのが
吉田一成さん率いる事業共創推進本部です。

2021年にできたまだ新しいチームですが、
多様な地域課題に取り組んでいます。

その例を挙げると、ふるさと納税事業や宇宙関連事業、特産品の海外販路開拓、
メタバースを使った婚活支援事業に教育関連などなど。
ほかの企業と協業しているものも多くありますが、
なぜ、このように幅広い領域を手がけるようになったのでしょう?

「そもそも旅行は手段のひとつで、私たちは地域のために汗をかいている会社なんです」
と吉田さん。
事業共創推進本部として現在の形になったきっかけは、
コロナ禍における旅行業界への大打撃でした。

「コロナ禍の前から、いかに地域の役に立つかは、
私たちの業務の根幹のひとつでした。
コロナ禍がきっかけとなって、これまで以上に
各支店が地域の中で存在感を高めるような角度で仕事をすることになりました」

地域課題を扱うにあたってポイントとなったのが、
「地域の“ソト”からの視点と“ナカ”からの視点」です。
その結果、これまでになかった立ち位置や視点から
魅力を発掘する事業が生まれてきました。

ナカからの視点を生かした企画の例としては
北陸新幹線延伸で盛り上がる福井県で、
地元の高校生が「福井県で学べる次世代修学旅行」として
他県の高校生に向けた修学旅行受け入れプログラム開発を実施。

外からの視点を働かせた事業の例としては
日本旅行に多数所属する「星のソムリエ®」たちが企画した
星がきれいに見える地域での星空観測ツアーの開催など。

これまで観光資源とは捉えられていなかった地域のよさが
「“ソト”からの視点と“ナカ”からの視点」によって明らかになったと言えます。

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日本の名だたる企業が一丸となって取り組む旅行事業

また日本旅行は、旅行会社としてはいち早く2019年12月にSDGs宣言を行いました。
自然とその美しい景観を守ることや、
平和で公正な社会づくりに寄与、貢献することを宣言して
サスティナブルツーリズムにも取り組んでいます。

SDGs宣言しているからこそ他社と一緒に実現できることになった事業もあります。

そのうちの1つが2024年9月にリリースされたばかりの、
その名も〈グリーンジャーニー〉です。

〈グリーンジャーニー〉ビジュアル

旅するほど、自然を守ることにつながるようにと、

①鉄道でたどり着いた駅から排出ガスがゼロの電気自動車(EV車)をレンタルして移動

②地産地消の食事を食べ、環境に配慮した宿に宿泊

③その土地ならではの自然や文化とつながる体験で地域への理解を深める

という3つがプランに盛り込まれています。

最初の対象となったのが、三重県の志摩と熊本県の阿蘇。どちらも国立公園です。
志摩のリアス海岸や阿蘇のカルデラの大地といった自然のなかを
CO2を出さないEV車でのドライブは、いっそう気分がいいものです。

日産のEV車

日産のEV車で巡る旅。

そのうえ、
「志摩では、これまで食べられてこなかったウツボなどの
未利用魚を使った料理が生まれています。
阿蘇は牧草や野草を食べて育つ、あか牛や温泉もいいですよ」
と吉田さんが話すように、自然と密接に関わった地域の名物も紹介されます。

さらに、地元の人の教えのもと、
その土地ならではの産業や文化に直接触れることができる、
「コネクトプログラム」も特徴のひとつ。
一度体験して終わりではなく、旅行後も定期的にLINEアプリを通じて、
地元の人から心のこもったメッセージが届きます。
旅先やそこで暮らす人々とのあいだに新しいつながりが生まれ、
「第二のふるさと」をつくることができる、
グリーンジャーニーだけの特別なプログラムです。
旅行を楽しむことで、地域のさまざまな課題解決がなされる
ーーここがグリーンジャーニーの狙いです。

〈伊勢志摩冷凍〉牡蠣の養殖体験

〈伊勢志摩冷凍〉で、牡蠣の養殖体験を。フリップファームシステムと呼ばれる環境に配慮した先進的な牡蠣の養殖方法を、サポートできる。

志摩自然学校での「シーカヤック体験」

志摩自然学校での「シーカヤック体験」。人と自然が共生してきた里海・英虞湾をシーカヤックでのんびりと周遊したり、名産であるアコヤ真珠を使ったオリジナルブレスレットがつくれる。

発端は、日本でEV車をリードする日産自動車の担当者さんと
日本旅行の担当者さんが意気投合したことでした。
EV車を初体験するなら自然豊かな旅先がぴったりです。
その他にもJRグループ8社など、名だたる企業や、自治体も参加。
今後も対象地域の拡大が予定されています。

GREEN JOURNEY推進委員会

「バトンのヨコク カンファレンス 2024」のサブタイトルは
「地域課題の大視察展 ―ジモトの課題のピントとヒント」。

内側と外側、両方の視点から課題や魅力を見つめる日本旅行の視点と
日本のさまざまな場所とつながり、新しい日本の魅力を発見してきた
コロカル編集長とのトークは、どんなストーリーで交わるのでしょうか?

日本旅行の吉田一成さんとコロカル編集長の山尾信一のトークセッションは
10月10日(木)13時30分からスタートです。

information

map

バトンのヨコク カンファレンス 2024

日時:10月10日(木)、11日(金)両日とも10:30~19:00(開場・受付開始10:00)

会場:東京都港区港南1-8-35 コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」

参加費:2日通し券:一般4000円 / 学生300円 
1日参加券:一般3000円 / 学生300円 
※自治体担当者・公社・商工会担当者は参加無料

web:バトンのヨコク カンファレンス 2024

*価格はすべて税込です。

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