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父の日のギフトにいかが?
新潟愛が詰まった
〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉誕生

コロカルニュース

posted:2024.5.22   from:新潟県新潟市  genre:ものづくり

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Kanae Yamada

山田佳苗

やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。

上質で気品のあるネクタイ

コシヒカリなどの米どころとして有名で、
冬にはウィンタースポーツを楽しむために訪れる人も多い新潟県。
実は、江戸時代から続く伝統的な織物〈亀田縞〉が生まれた土地でもあります。

その〈亀田縞〉を使った、新潟を愛する人のためのネクタイ
〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉が2024年4月に誕生しました。

〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉の商品写真

〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉を企画・プロデュースしたのは、
新潟を拠点にデザイン活動をしている
〈hickory03travelers(ヒッコリースリートラベラーズ)〉。

新潟への誇りや愛着を日常的に表現してほしいという思いで、
「新潟の大人のためのネクタイ」を開発したそう。

第1弾となる亀田縞編。シックでステキ!

第1弾となる亀田縞編では、
新潟市亀田の機織メーカー〈中営織業(なかえきぎょう)〉が持つ
206種の縞の中から5つをセレクト。

新潟の新たなスタンダードとなるよう、
縞のレイアウトや配色・質感など細部にこだわり、
カジュアルな服装や古着、ビジネスシーンにもマッチする
ラインナップに仕上げています。

〈ワイドネイビー&ゴールド〉のネクタイ

〈ワイドネイビー&ゴールド〉

複数の太さのストライプで構成された、
遊び心のある〈ワイドネイビー&ゴールド〉。
ジーンズなどのブルーやブラウンのパンツとも相性抜群なので、
カジュアルな服装や、明るい印象を好む方にぴったりです。

〈ブラウン&グレー〉のネクタイ

〈ブラウン&グレー〉

大人っぽく落ち着いた雰囲気のある〈ブラウン&グレー〉は、
カラーシャツにも合わせやすい1本。
ブラウン系のジャケットやスーツとの相性もばっちりです。

〈ブラックグレー〉のネクタイ

〈ブラックグレー〉

あまり目立ちたくない、でも上質なものを身に着けたい。
そんな方にマッチするのが、この〈ブラックグレー〉。
素朴な印象のなかにも、綿の柔らかさを感じられます。

〈ダークレッド&ライトピンク〉のネクタイ

〈ダークレッド&ライトピンク〉

よく見るとピンクや水色の糸も混じっているこちらは、
〈ダークレッド&ライトピンク〉。
えんじ色による大人っぽくレトロな雰囲気は、
ヴィンテージのお洋服ともよく合いそうです。

〈ワイドブルー&グレー〉のネクタイ

〈ワイドブルー&グレー〉

伝統的な〈亀田縞〉らしい〈ワイドブルー&グレー〉。
幅広なストライプが明るい印象を演出します。
ポイントとなるライトブルーに合わせ、
ブルー系のパンツと組み合わせるのがおすすめです。

販売時は、新潟の紙器メーカーによる
手作業でつくられたオリジナルボックスに丁寧にセット。
タグには気品を感じるエレガントな刺繍を入れて、
「贈っても贈られても嬉しい」プロダクトを目指しています。

気品を感じるエレガントな刺繍をいれたタグ

この上品な色の組み合わせと素材感なら、
6月に控える父の日や就職・昇進祝いのギフト、
はたまた「ネクタイをしていないと落ち着かない」なんて方への退職祝いまで、
幅広い世代の方への贈り物として活躍しそうです。

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手仕事が支える〈亀田縞〉の上質さ

縞模様が決まったら、職人さんが1本1本糸を配置し、小さな穴に通す「整経」を行う

ネクタイの品質と高級感をつくり出しているのは、
3000本以上の綿の糸から織られる〈亀田縞〉生地。

縞模様が決まったら、
それに合わせて〈中営織業〉の職人さんが1本1本糸を配置し、
小さな穴に通す「整経」を行います。

この気が遠くなりそうな工程を経て、織機を動かす「製織」へ。
その間も、糸の配置に誤りがないか、正しく織れているか、
職人さんがこまめに確認するそうです。

織機を動かす「製織」

この道50年の熟練職人さんによる手仕事、
そしてミリ単位の確認を経て作られる〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉。

凸凹を感じられる綿特有の質感が、
化学繊維やシルクとは一味違う柔らかさを感じさせます。

普段はネクタイに使われない素材だからこそ、
角がしっかり出るように構造にもひと工夫。

背景にある「身につけて、使ってはじめて生地は喜ぶ」という考え方が
プロダクトにどこまでも浸透しているのを感じます。

一度は姿を消した〈亀田縞〉の復活

湿地だった新潟市亀田地区

もともと〈亀田縞〉は、湿地だった新潟市亀田地区で、
稲作農家さんの作業着用につくられた綿織物でした。

乾きやすい素材と美しい縞模様は全国的に広がり、
大正初期には600以上の業者により亀田縞が生産されていたものの、
戦争とともに次々と廃業。
一度はその姿を消してしまった……という歴史をもつ織物です。

そんな〈亀田縞〉が、2軒の機織工場により復活したのは2002年のこと。
そのうちの1軒が、
〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉の製造に関わっている〈中営織業〉なのです。

〈中営織業〉

伝統を日常的に身に着ける

一度は姿を消してしまった過去がある〈亀田縞〉。

その背景を知ると、色柄と風合いを生かしながら
現代の人が日常的に、長く使えるように……というつくり手のこだわりにも、
よりいっそう深みを感じます。

新潟にゆかりのある方なら、土地への愛や誇りを示すひとつの方法として。
〈亀田縞〉に心が動かされた方なら、手仕事への敬意の象徴として。
もちろん、デザインにシンプルに魅力を感じたという方にも。

会話のきっかけにもなりそうな〈ニイガタネクタイ -亀田縞編〉、
手にとってみてはいかがでしょうか。

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hickory03travelers 

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