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posted:2021.6.25 from:大阪府大阪市北区中之島 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
100年以上前に開館した重要文化財の大阪市中央公会堂をはじめ、
東洋陶磁美術館などがあり、大阪文化の中心地として栄えてきた中之島一帯。
そんな中之島にある中之島公園に、
2020年7月に誕生した〈こども本の森 中之島〉。
名前からも察することができる通り、
たくさんの本が集まった、子どもと本をつなぐ文化施設です。
本や芸術文化を通じて、
子どもたちが豊かな創造力を養ってもらう施設として活用してほしいと、
大阪出身の建築家・安藤忠雄さんが自身の設計で寄附した施設。
子どもが主役の施設であることを第一に考え、
場所の個性を十二分に生かすことを念頭に置いて設計したといいます。
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館内は3フロアの壁がすべてが本棚で、
大きな木の根っこのような大階段、階段裏の少し奥まったスペース、
静まりかえった円筒吹き抜けの空間、窓際のソファなど、
子どもたちがワクワクしながら読書を楽しめる空間です。
屋外への本の持ち出しも可能で、公園の水辺や芝生の上など、
太陽の下で、思い思いの本の楽しみ方ができるはず。
同館全体のクリエイティブ・ディレクションを担当したのは、
ブックディレクターの幅允孝さん(BACH)。
「子どもたちのまっさらな心に語りかけるものが詰まった愉快な本箱」
「絵本や物語の文化が代々引き継がれていく聖地」
そのような想いのもと、ジャンルや時間にとらわれない、
こどもの素直な眼差しと感受性に語りかけ、心に寄り添うような本を、
「自然とあそぼう」、「体を動かす」、「動物が好きな人へ」、
「まいにち」、「食べる」、「大阪→日本→世界」など
12のテーマに沿い配架されています。
また、1階にある静かな円筒状のスペースでは、
ライゾマティクス デザインが手がけた、
映像作品『本のかけら』が不定期で上映されています。
本の物語に出てくる言葉やシーンを、動く紙芝居のように映し出し、
子どもたちをより、物語の世界へと誘います。
本から豊かな感性を育み、日本の未来を担ってほしい、
そんな安藤さんをはじめとするたくさんの人々の想いが詰まった〈こども本の森 中之島〉。
ここで、本から子どもとともに世界の多様さを知り、
より豊かな未来ある社会づくりのヒントを見つけたいですね。
また、今後も〈こども本の森 中之島〉を運営していくために、
現在寄附金を募集中。詳細はこちらから。
information
こども本の森 中之島
住所:大阪市北区中之島1丁目1-28(中之島公園内)
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は開館し、翌平日は休館)、年末年始、蔵書整理期間など
入場料:無料
Web:こども本の森 中之島公式サイト
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