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posted:2021.6.2 from:福島県南相馬市小高区 genre:食・グルメ
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writer profile
Mayo Hayashi
林 真世
はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。
2021年2月、福島県の南相馬市小高区に立ち上がった酒蔵、
〈haccoba -Craft Sake Brewery-(ハッコウバ)〉。
南相馬発の新しいCraft Sake Breweryとして注目されるhaccobaから、
初めての一般販売商品〈はなうたドロップス〉がリリースされました。
花酛とは、いまや幻とされる東北地方に伝わるどぶろく製法。
かつて各家庭で親しまれていたというどぶろくですが、
明治以降に自家醸造が禁止された影響によって、
花酛のどぶろく製法も衰退してしまったのだそう。
花酛には、東洋のホップと呼ばれる
「唐花草(からはなそう)」が使用され、
軽やかな苦味が加わり、お米と麹のやさしい味わいが引き立ちます。
そんな花酛を再現したはなうたドロップスは、
お米がもつ和三盆のような甘みを引き出す「黄麹」と、
レモンのような酸味が特徴の「白麹」をブレンドすることで、
甘酸っぱい味わいに仕上げられているとのこと。
お米と麹、唐花草の素材を生かしたピュアなテイストに、
発酵由来の自然発泡の爽やかさがこれからの季節にピッタリです。
飲み頃の温度は13度。
炭酸を3分の1程度入れた、はなうたドロップスソーダ割りや、
氷をひとつ浮かべるロックもおすすめとのこと。
肉じゃがなど出汁のきいた煮物や、麻婆豆腐、
ガトーショコラのような濃厚なチョコレートにも合うというから、
どんな味わいか想像力を掻き立てられてしまいますね。
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haccoba代表の佐藤太亮さんは、
「日本の発酵文化の源流にあるような、自由な酒づくりをしたい」
という思いから今年2月に仲間と共に酒蔵を立ち上げたばかり。
各地で酒づくりの製法を学び、
酒づくりの魅力に引き込まれていった佐藤さん。
今回、唐花草を収穫している方との出会いから仕入れ、
はなうたドロップスが生まれる過程では
さまざまな味わいの実験を重ねていったそう。
花酛、どぶろく、ホップの名称と、
「日常で嬉しいことがあった日に選んでほしいお酒、
鼻歌を唄いたくなるような、心のスキップみたいな感覚のお酒にしたい」
という願いが、“はなうたドロップス”には込められているといいます。
「昔の酒づくりはもっと自由だったし、これからも自由な方がいい」
haccobaのつくるお酒は、
米や麹をつかう日本酒の伝統製法はそのままに、
発酵過程でフルーツやハーブを加えるなど、自由な醸造スタイルです。
消えゆく伝統を、現代に蘇らせるhaccobaのみなさん。
ゆっくりと進む発酵のように、
ここでしかつくることのできない酒づくりが、
これから地域に根付いていくことでしょう。
はなうたドロップスは現在、小高区にある酒蔵の店頭と
併設するブリューパブで販売、提供されています。
好評につき初回のオンライン販売分が売り切れと
なってしまいましたが、今後も定番商品として
定期的に生産する予定とのことなのでお楽しみに。
haccobaのLINE公式アカウントで
販売の先行情報が配信されるので、気になる方はぜひ登録を。
本来の自由な酒づくりを追求していくhaccobaに、今後も注目です!
information
*価格はすべて税込です。
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